構造自体が「機密」とされる潜水艦 。海上自衛隊が南シナ海での訓練について異例の公表をしたことについて、防大卒の毎日新聞・滝野隆浩編集委員は驚きました。「ウラには何か大きな意図があるはずだ」。潜水艦乗りである伊藤俊幸元海将を訪ねました。 【写真特集】「くろしお」など海上自衛隊の潜水艦 そのニュースを最初にテレビで見かけたとき、思わず「へー」と漏らしてしまった。へーっ、そこまでやるようになったんだな、と。9月17日、海上自衛隊が南シナ海での潜水艦の訓練について公表した案件である。艦の構造自体が「機密」とされ、乗艦取材の際もハッチの厚さから性能がわかってしまうなどとして写真撮影が厳しく制限される。そんな潜水艦の行動について、訓練とはいえ「公表」することはふつうならありえないと感じた。だから、この公表のウラには何か大きな意図があるはずだ、と。 翌日になって、この案件はその日の朝刊1面で朝日新聞が報