【7月20日 AFP】ベルギー東部の産業地帯の渓谷から水が引き始めると、燃料油と川の泥の悪臭に混じってココアの匂いが漂ってきた。 ベルギーはかつてない規模の洪水に見舞われ、多くの企業が一時的に休業を余儀なくされた。同国を代表する高級チョコレートブランド「ガレー(Galler)」の工場もその一つだ。 工場は、リエージュ(Liege)市郊外のショーフォンテーヌ(Chaudfontaine)コミューン(自治体)にあるボースシェブルモン(Vaux-sous-Chevremont)を流れるベドル(Vesdre)川のほとりにある。この工場で生産されるチョコレートは、遠く日本のファンにも届けられている。 世界のチョコレートの中心地を自任するベルギーで、ガレーは「ゴディバ(GODIVA)」や「レオニダス(Leonidas)」とともに、王室御用達の認定を受けている。 だが、ドイツ国境に近いかつての炭鉱地域の