外国人であることを理由に千葉市が生活保護申請を却下したのは違法として、ガーナ国籍のシアウ・ジョンソン・クワクさん(33)が却下取り消しを求めた訴訟の判決で、千葉地裁の岡山忠広裁判長は請求を棄却した。生活保護開始などを求めた訴えも退けられた。原告側は控訴する方針。 岡山裁判長は判決理由で「現行の生活保護法では生活保護の適用対象となる国民は『日本国民』を意味する」と指摘。「外国人は法に基づく生活保護の受給権を有しない」とし、同市の却下決定を適法と判断した。行政措置の事実上の保護についても、対象の永住的外国人に該当しないシアウさんは保護の給付を受ける権利を有しないと述べた。 訴状などによると、シアウさんは2015年に来日。日本語学校を卒業後、パン製造の仕事をしていたが、慢性腎不全を発病し、19年から透析治療を開始した。週3回の透析が必要で、治療を受けられないと死亡する恐れがあるが、母国のガーナで