私たちを乗せた飛行機はパキスタンのカラチ空港で給油し、二十時間ほどのフライトでバグダッド空港に着いた。 タラップを降りたとたん、私は激しい息苦しさを覚えた。 私がアルバイトでイラクの建設現場に行くことになったのは、1980年の七月半ばのことだった。サダム・フセインが大統領になった翌年である。当時、大学を中退した私は、金がなくなると高田馬場の職安前の公園内にできる寄せ場に行き、日雇い労働で食いつなぐ生活をしていた。 そんなある時、顔馴染みの手配師が、「にいちゃん、外国の現場があるんだけど、行かねかぇかい?金はいいよ」と誘ってきた。聞くと、契約期間は七月末から三か月。旅費は勿論、衣食住付きで三百万円を支払う。仕事は日本の大手建設会社が建てているビルに資材を運び入れる外国人労働者の監督をするのが仕事だという。 「こんなにうまい話があるのかな……」と多少疑心暗鬼にはなったが、「前金として百万円払う
パナソニックの子会社の件だが。 なんともやるせないし、新卒を指導する可能性がある立場としては面倒な時代だなぁとも思う。 時代の流れに適応すべきなのはオッサンの方で、自殺した子には何ら罪がないと思ってる事は言っておきたい。 内定辞退して欲しくないから連帯感出させるためにやってるはずのSNSで、 参加を強要して、クソしょうもない本の感想文書かせるとかいう時代錯誤も甚だしいゴミみたいな課題だしたら、近頃のまともに勉強して来てる大学生は嫌気がさすに決まってる。 その結果として参加をしなくなった学生を責め立てて自殺に追い込んだのは、本末転倒すぎて酷すぎる事件だと思う。 一方で、全く自殺する必要がなさすぎて、死に至った理由が分からない。 「こんなくだらない課題やる意味が分からん。こんなんなら内定なんぞ要らんわ。」 位の事を言って、就職しなおしたっていいと思うが、出来なかったんだろうな。 近頃の大学生は
HOME 書評――石岡繁雄・相田武男著『氷壁・ナイロンザイル事件の真実』を読む 折原浩200704 厳寒の北アルプス・穂高岳で遭難があいつぎ、いずれも命綱が切れ、ひとりの若者は墜落して絶望、とラジオ報道で知ったのは、今から約五十年前、大学一年生のころだったと思う。その後、この事件を題材とする井上靖の小説『氷壁』が、朝日新聞に連載され、「山のロマン」として評判になった。筆者も、とびとびには読んだ記憶がある。作家はたしか、「ナイロンザイルに欠陥があって切れた」と、はっきりとは語らなかった。しかし、読者はおおかた、「これほど大々的に取り上げられるのだから、すでに原因は明らかにされ、決着がついているのだろう」くらいに受け止め、山好きの人以外、事件そのものにはあまり関心を向けず、そのうちに忘れてしまったのではないかと思う。筆者も、そのひとりだった。 ところが今回、思いがけず石岡繁雄・相田武男著『石岡
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