「南京事件」について知りたければ、秦郁彦「南京事件」なり笠原十九司「南京事件」なりを読めばいい。しかし「731」については、最新の研究まで網羅した、わかりやすい概説書が存在しない、という状況だったのだが、ようやく、「731」につい… https://t.co/VTO8zard3M
日本の敗戦で第2次世界大戦が終結してから71年のことし8月15日。東京発行の新聞各紙夕刊のうち、朝日新聞と毎日新聞、東京新聞は1面トップに政府主催の全国戦没者追悼式を置きましたが、読売新聞はリオデジャネイロ五輪のテニス男子シングルスで、錦織圭選手が銅メダルを獲得したことがトップで、戦没者追悼式はその隣の準トップの扱いでした。朝日新聞や毎日新聞によると、追悼式で天皇は昨年に続き「深い反省」との言葉を述べた一方で、安倍晋三首相は不戦の決意を強調したものの、アジア諸国への加害や謝罪は、昨年に続き口にしませんでした。 折しも、8月に入って沖縄県・尖閣諸島周辺で、中国当局の船や中国の漁船の動きが活発化しています。領海侵入もありました。北朝鮮はミサイル発射を繰り返し、核実験もやめようとしません。また、安全保障法に基づく自衛隊の活動の拡大が実施段階を迎えようとしています。自衛隊が海外で武器を行使する事態
『オクトーバー:物語ロシア革命』 チャイナ・ミエヴィル 筑摩書房(2017) 1917年に起きたロシアの二月革命から十月革命に至る経緯を小説化した作品。ただ、小説とは言え、一切の創作は排除して史実として確認できる部分のみを駆使してストーリーを組み立てている。個別のエピソードをドラマティックに飾り立てるわけでもないのに、登場人物はみな活き活き描かれていて、脳内イメージをかき立てる構成になっており、あたかも1917年のペトログラードにいるかのような気にさせてくれる。基本的にはボリシェヴィキ視点なのだが、善悪二元論で描くわけではなく、レーニンの言動も二転三転し、制御不能だった当時の政治状況がよく分かる。ソ連崩壊後に明らかにされた最新の研究成果も反映されており、ソ連学徒の私でも「なるほど、そうだったのか」と感心させられた部分も少なくない。例えば、1917年の7月危機を経てレーニンはフィンランドに脱
(東京大学出版会・8100円) 三つの戦争と講和の指導原理を問う 本書は若き政治学者の博論の出版であり、いくつかの点でこれまでの「戦前」日本外交史に挑戦しようとしている。明治以降の日本政治外交史は、第二次大戦に至る過程としての分析が優先され、勢い軍部や軍国主義の台頭と1930年代が分析の中心になってきた。これに対して本書は、1894-1922年という時間枠で、「なぜ帝国日本の版図は拡大したのか」という問いを設定する。評者には、大英帝国の起源論を読み漁(あさ)った時期があったので、本書の導入部は懐かしく感じた。「大日本帝国はどうやってできたのか」という問いは、十分議論に値するし、是非答えを聞いてみたいと思った。 分析にあたり著者佐々木雄一氏は、軍部や世論ではなく、「外交官の行動原理や政治指導者の構想、内閣としての決定とその前提となる論理を的確にとらえることこそが日本外交や日本の版図拡大を説明
福島県白河市にある「アウシュヴィッツ平和博物館」 こんにちは。ナチスドイツってみんな名前ぐらいは知ってて、 「ユダヤ人を虐殺したんでしょ」みたいな知識もあると思います。 日本との関連でいえば、「杉原千畝」さんっていう 外交官がビザ発給して、ユダヤ人を2000人ぐらい日本へ出国(神戸)させ 命を助けてあげたとか、そういうのも有名です。 私は、2014年に、ポーランドのオフィシエンチムに保存されている アウシュビッツ・ビルケナウ収容所に見学に行き、 2015年には、ベルリン郊外のオラニエンブルクにある オラニエンブルク強制収容所を見に行ってきました。 具体的にどういうことをしていたのか、見に行って理解しました。 で、ベルリンとかポーランドに行くよりも近い、 福島県の白河市に、アウシュビッツ記念博物館があるんです。 これ、意外と知られてないみたいなんですが、 アウシュビッツ・ビルケナウ収容所から
新書704神社の起源と古代朝鮮 (平凡社新書) 作者: 岡谷公二出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2013/11/15メディア: 新書この商品を含むブログ (7件) を見る 店先で平積みされてるのを見て何となく買ったのだが、思った以上に刺激的な内容だった。 著者は、最も日本的なものみたいに思われている神社というものの起源が、実は古代の朝鮮半島との関わりのなかにあると考え、その原像を求めて、日本各地から韓国までを歩く。 そこから浮かび上がるのは、古代の姿ばかりでなく、現在のこの国の「実像」であるようにも思われる。 第一、二、三章では、現在の福井県敦賀から滋賀県北部にかけて、古代朝鮮、特に新羅の人々と文化が大きな影響を与えながら移動した痕跡が残っていることが語られている。その時代、この地域は畿内以上の文化的・技術的先進地域だったというのである。 それは、新羅・伽耶の名残を残した神社の名や、地
天皇制批判の常識 (新書y) 作者: 小谷野敦出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2010/02/06メディア: 新書購入: 1人 クリック: 84回この商品を含むブログ (13件) を見る 「なぜ天皇制廃止論なのかと言えば、人は生まれによって差別されるべきではない、と考えているからである。」という明快な論理に貫かれた本。 この明快な論理によって、天皇をめぐる日本論壇の左右を問わぬグダグダぶり、不誠実ぶりが炙り出される。 私は小谷野氏とは「嫌いな知識人」の好み?が合うこともあって、たいへん面白く読んだ。ただ、章立てをもう少し細かく、例えば第一章と第三章はそれぞれ二分割した方がよかったと思う。 以下、内容をざっとたぐっていくと……。 国にとって都合がいいのは適度に左翼な人という事実。 天皇は君主であると同時に宗教でもある。 近代「天皇制」以前に「天皇制」はなかった。近世の日本における天皇の認
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