海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」と貨物船「オーシャン・アルテミス」の衝突事故について、これまでに分かったことから考えます。 第5管区海上保安本部の調査で、貨物船の損傷は船首にあるバルバスバウ付近に擦り傷、へこみ、亀裂があることが分かりました。これは潜水艦が貨物船の前に出ようとして接触したことを示します。そうりゅうが周囲に船がいないと思ったというのが本当なら、これは致命的な失敗でした。また、潜望鏡を見えにくくするために、船の後方にできる波がある付近に出ようとして、船との距離や方位を誤ったのだとしても、致命的な失敗でした。後方から接触したのと違い、船の前方に衝突したのだから、それだけ衝撃は激しかったはずだからです。擦り傷だけでなく、へこみと亀裂が認められたことから、潜水艦の損傷もかなり大きいといわなければなりません。 その時、海面に出ているのは潜望鏡のみで、船体は海中にあったはずですが、大型貨