原子力関係の有識者らでつくる福島事故対策検討会と京都大の研究チームは東京電力福島第一原発1、3、4各号機の原子炉建屋で起きた水素爆発について、原子炉格納容器内のガスを排出(ベント)する際、配管出口の消音器(サイレンサー)に炉心溶融で発生した粉じんや氷が詰まったのが原因とする検証結果をまとめた。ガスが外部に十分に排出されず建屋内に充満し、爆発したとしている。 27日に大阪府の大阪大で開かれた日本原子力学会春の大会で示した。研究チームは事故当時、1~3号機格納容器内は溶融燃料により内部構造物が溶け落ちて、発生した粉じんと、水素を含んだ水蒸気が充満していたとみている。ベントによってガスは配管を通り排気筒から排出されるはずだったが、サイレンサーが大量の粉じんでふさがれ、別の配管から建屋内に逆流したと指摘。さらに、ガス内の水蒸気がサイレンサーの到達時に気圧の変化で凍結し、目詰まりしたとしている。 研