コグ船の発掘物から再構築したもの コグ船(コグせん、英語: cogs、cog-built vessels)は、12世紀頃から広く使われた船である。コグ船は一般にバルト海沿岸地方で豊富な木材であったオークで造られた。この船は一本マストで一枚の横帆を備えたものであった。この横帆のみの装備では風上に向かって帆走することはできなかったが、乗組員が少なくても操船でき、運航費用を下げることができた。この船は中世ヨーロッパの特にバルト海での主に海上貿易に使われた。 構造[編集] 船腹の断面 コグ船の構造は、中間部では平滑に継ぎ合わされた平底であり、両端(船首と船尾)に近づくにつれ重ね継ぎされた船腹外板に変わっていくものだった。船腹は通常ビルジ(bilge、船底にあって浸水した水を溜めておく部位)の外板を始点に外板を重ね継ぎしていく構造で、板は打ち込んだ鉄釘の両端を曲げて固定した。竜骨は、というよりも竜骨