「三浦賞」現れず=創設1年、選考基準厳しく 政府が昨年6月、鳴り物入りで創設した「三浦雄一郎記念日本冒険家大賞」の該当者がなかなか現れない。世界最高峰のエベレスト登頂に史上最高齢の80歳で成功した三浦氏の功績をたたえた賞だが、選考基準が厳しいためだ。創設から約1年が経過してもなお、該当者はおろか選考対象となる候補者も見当たらない状況だ。 同賞は、「大自然の中で人間の可能性にチャレンジした冒険家で、国民に夢や希望、感動を与えることに顕著な業績のあった者」の栄誉をたたえるために設けられた。菅義偉官房長官は4日午後の記者会見で、「候補者がいない。いろんな推薦もあるが、趣旨に基づくような顕著な方がいない」と賞のハードルが高いことを説明した。 そもそも同賞は、三浦氏の快挙に日本中が沸く中、政府が急ごしらえで設けたとの指摘もある。政府筋は「冒険といっても、ただ無謀なだけでは駄目だし、努力の結果で