在中日本人が出版した「それでも私たちが中国に住む理由」「それでも私たちが中国に住む理由」の出版記念パーティーで中国への思いを話す執筆者=30日、北京市内、林望撮影 【北京=林望】昨年、中国各地で広がった反日デモを体験した日本人たちが「在中日本人108人の それでも私たちが中国に住む理由」(阪急コミュニケーションズ)を出版した。日本で報道された過激な「反日」と、生活者として見聞きした現実の大きなギャップを描いている。 製品のボイコットに悩んだ日系企業幹部、中国人の父と日本人の母を持つ上海の高校生など、中国の18都市に暮らす108人が中国人との交わりを通して見た等身大の中国観を書いた。 昨年9月の尖閣諸島国有化の後、タクシーで乗車拒否されたり、人混みで日本語を話すのをためらったり、中国在住の日本人はそれぞれ苦い思いをした。それでも「政治は政治」と冷静に事態を見守り、気遣いを示してくれた中