能力と謙虚さと誠実さを備える有能なリーダーは、メンバーに強いエンゲージメントを抱かせ、生産性を高める。一方、傲慢さとカリスマ性だけで昇進した無能なリーダーは、会社全体に害悪をまき散らし、チームを不安に陥れる。組織にとって有害な人物をリーダーにしないために、どうすればよいのだろうか。 劣悪な企業文化に毒されて、潜在能力通りの業績を上げられず、しまいに破綻する企業は、たいていリーダーシップ・チームの質に問題がある。 有能なリーダーはメンバーに強い信頼とエンゲージメントを抱かせることにより、高い生産性を発揮させるが、無能なリーダーの下で働く人たちは不安と疎外感を味わわずにいられない。そうした人たちは非生産的な行動パターンに陥り、会社全体に害悪をまき散らす。研究によると、有害な社員を生まないことの経済的な恩恵は、成績優秀なスター社員を雇っておくことの2倍以上に上るという。