九州電力は10月13日、太陽光発電の出力制御(出力抑制)を実施した。離島を除くと、国内初。いずれは不可避と言われてきた出力抑制が、ついに現実のものとなった。 実施の前々日に当たる10月11日夕刻、九電は「13日に出力制御の可能性あり」と発表。前日12日の17時頃に実施を決め、制御対象となる太陽光発電事業者に通知した。 九電は同日夜に報道関係者向けに説明会を開催。送配電カンパニー電力輸送本部の和仁寛・系統運用部長は、「明日は涼しく、九州一円が晴天の見通しで太陽光の発電量が伸びる。色々な対策を行う予定だが、どうしても供給力が需要を上回る状況を回避できない」と出力制御に踏み切る理由を説明した。 九電の見通しでは、10月13日の昼間の最大需要は828万kW。「体育の日の三連休までは残暑で900万~1000万kWの需要があったが、今週後半から涼しくなり、800万台半ばまで需要が減る見通しだ」(九電・
今夏は異常なほどの猛暑に襲われた。気象庁によると、7月は「30年に1度以下の頻度で起こる異常気象」とのことだ。 7月18日には気温上昇による需要増から、関西電力は東京電力パワーグリッド(東電PG)や中部電力、北陸電力、四国電力から、16~17時の時間帯に計100万kWの緊急融通を受けた。 その後、7月24日に99円/kWh台、7月25日に100円/kWh台を付けた経緯は、「電力市場価格が史上最高値100円」が報じている。卸電力取引所(JEPX)開設以来の最高値をつけた背景をデータから追ってみた。 まず、気温の推移だ。グラフ1は、気象庁が発表した17~27日の東京(東京都千代田区)における平日の気温推移を示している。この間、23日13時台に39℃を記録した。それ以外で高い気温が続いた17~24日においても、最高気温は34℃以上で推移した。JEPXで最高値をつけた25日は、ほかの日よりむしろ低
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