日本に原爆が落とされて明日で75年。先日(7月29日)、原爆直後に降った黒い雨で被爆した人達が起こした裁判、いわゆる「黒い雨訴訟」の判決がでました。結果は原告側の全面勝訴ということで、原告側84名全員の被爆者健康手帳交付を、広島地裁は認めました。国の控訴期限は8月12日で、まだ判決が確定したわけではありませんが、それ以前に、黒い雨はなぜ降ったのでしょう。 黒い雨が降るまで当時の気象台職員が書いた図 爆発によって発生した風の流れや火災旋風(つむじ風)が生じたことがわかる 江波山気象館(旧広島地方気象台)提供 1945年8月6日、サイパン島の南にあるテニアン島から飛び立ったB-29爆撃機(エノラ・ゲイ号)が、午前8時15分、リトルボーイと呼ばれる新型爆弾を広島市上空で破裂させました。人類が初めて使った核兵器、原子爆弾です。この原子爆弾はそれまでの爆弾と何が違うかというと、とてつもない熱を発生さ