主に教育分野の挿絵の仕事を引き受ける際、依頼主から必ずと言って良いほど遵守を要求されるルールがあります。 それは「手足や指など、体のパーツはデフォルメせずにしっかり描き込み、その部分が欠損していると思われないようにする」ということです。理由は「身体障碍のある人への配慮」だと聞かされることが多いのですが、私はこのルールと理由がどうしても納得できず、以前からモヤモヤしています。 私は普段からあまりデフォルメしないタッチで描いていますし、特に手足は好きなパーツなのでかなりしっかり描き込んでいる方だと思うのですが、角度的にほぼ見えないはずのところまで「ちゃんと見えるように描きなさい」と修正指示を受けることがたまにあり、さすがにそれは変だろ、と思ってしまうのです。例えば物を掴むと一部の指が隠れて見えなくなりますが、全部の指が見えるように角度を変えろとか。 通常であれば隠れて見えないはずの手足や指や関