名古屋城天守閣の木造復元を巡り、名古屋市の河村たかし市長は13日、文化庁を訪れ、新天守閣にエレベーターを設置せず、新技術でバリアフリー対策を講じるという市の方針を山崎秀保文化財部長らに説明した。 面談は非公開だったが、終了後に説明した市や同庁によると、同庁側は市に対し、バリアフリー対策について障害…
訪日外国人客の医療費未払いが相次いでいる問題で、政府は14日、総合対策を公表した。訪日客の受け入れに関する医療機関向けのマニュアルを今年度中に作成。未払い歴のある訪日客に対し再入国を拒否するといった厳格な方針も打ち出したが、意思疎通に難がある訪日客への医療通訳が不足しているという課題もある。 訪日客が増える中、医療機関でトラブルが増えていることから、政府は3月、内閣官房を中心に厚生労働省、法務省、観光庁などでワーキンググループを設置し、旅行、保険などの関係業界からヒアリングした。 対策では、訪日客とのコミュニケーション不足を解消するために、医療コーディネーターを養成するほか、医療通訳の認定制度を来年度に試行することが盛り込まれた。 平成27年度の厚労省の調査によると、医療通訳を利用したところは約13%にとどまる。医療通訳の配置に一人当たり年間2千万円前後の費用がかかることもあり、通訳の配備
全国461市区の首長が参加する全国手話言語市区長会(会長=田岡克介・北海道石狩市長)は10月28日、福島県郡山市で手話劇祭を開く。手話の使いやすい社会づくりを目的とした「手話言語法」制定などへ機運を高める。千葉ろう者
国土交通省は、交通事業者に一定水準以上の接遇を確保し、高齢者や障害者などの移動円滑化を推進するため「交通事業者向け接遇ガイドライン」を作成した。 2017年2月に決定された「ユニバーサルデザイン2020行動計画」では、東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、政府全体で「心のバリアフリー」に取り組むこととされている。 国土交通省ではこれを踏まえ、高齢者や障害者に対する交通事業者による統一された一定水準の接遇を確保するため、交通モードごとの特性や様々な障害の特性に対応した「交通事業者向け接遇ガイドライン」を作成した。 ガイドラインでは、接遇の前提として身に付けるべき基本的な心構えや「障害の社会モデル」の理解など示している。接遇対象者ごとに特性・困りごとについて整理するとともに、基本的な接遇方法や、緊急時における配慮事項と具体の応対について記載している。ガイドラインに基づく教育内容を検
2020年東京五輪・パラリンピックで、東京都と大会組織委員会は9月募集開始のボランティア11万人に対し、障害者のアスリートや観客らをサポートするための実技研修を実施する方針を固めた。ノウハウ習得には座学だけでは不十分と判断。多様な障害に対応できる人材を育成し、大会後のレガシー(遺産)として共助社会の実現につなげる狙いもある。ボランティア参加を促すため、企業や大学への働きかけなども加速させる。 組織委は昨年3月、大会のバリアフリーに関して「アクセシビリティ(利用しやすさ)ガイドライン」を公表。ボランティアのトレーニング内容について「障害者が満足する大会サービスは何か、障害者の要望をどう実現するか取り上げる」などとしている。 ガイドラインは障害者と接する際の注意ポイントに関し、同伴者でなく本人に向かって話すことなど細かく指摘。ガイドラインに基づきトレーニング内容を検討する組織委と都は、多様な障
音訳の様子(日本点字図書館) 視覚障害者らが著作物を利用することを促すマラケシュ条約が4月25日、参議院本会議で承認された。条約は、著作物を点字図書や録音図書に複製し、利用しやすくするよう各国に求めている。2013年に世界知的所有権機関が採択してから5年を経て、日本も締結することになる。障害者の著作物利用に関する国際的な枠組みづくりが進展すると期待されている。ニーズが顕在化すれば、出版の段階から録音図書の製作が進む可能性もある。 条約は受益者を「盲人、視覚障害者その他の印刷物の判読に障害のある者」とし、識字障害者、書物を持つことの難しい肢体不自由者を含めた。その上で、締約国が受益者のために著作権(複製権、譲渡権、利用可能化権)の権利制限規定を設けること、受益者が利用しやすい形式の複製物の輸出入が円滑に行われるよう制度を整備することを規定している。 日本では既に視覚障害者らが著作者の許諾を得
名古屋市が名古屋城木造新天守にエレベーターを設置しない方針を決めたことについて、愛知県の大村秀章知事は14日の記者会見で「障害者の基本的人権は尊重されなければならない。市は障害者の皆さんと意見交換して、より良い解決策を見いだしてほしいと強く申し上げたい」と述べ、市に再考を促した。 市の方針については、障害者団体の全国組織が抗議文を送ったり、県内の障害者団体が県に対し救済措置を申し立てたりしている。 大村氏は、エレベーター不設置について「障害者の基本的人権にかかわる極めて重大な問題と認識せざるを得ない。(障害者団体からの)申し出は重く、厳粛に受け止めないといけない」と指摘。県への救済申し立ての扱いについては「我々ができることを十二分に検討したい」と述べた。
自民、公明両党は、国政や地方の選挙の際に、介護保険制度で介護の必要度が最も重い要介護5などに限定的に認められている郵便投票について、要介護3と4の人にも対象を拡大する公選法改正案をまとめた。高齢化社会を迎え、在宅介護など投票所へ足を運ぶのが難しい人の投票環境を改善するのが狙い。改正が実現すれば、新たに約162万6千人が対象となる。関係者が12日、明らかにした。来年の統一地方選や参院選をにらみ、
多様な人が共に過ごすインクルーシブな社会を実現するための施策のひとつとして、わたしが重要だと考えているのは、働くことを望む障害のある人が自分らしく働ける文化、土壌や仕組みづくりである。 平成30年4月1日から、障がい者の法定雇用率が引き上げられた。これまでは2%だったが、従業員が45.5人を超える民間企業は、2.2%の雇用率が義務付けられている。今後、平成33年度4月までには、さらに0.1%が引き上げられる予定だ。 雇用率を達成している企業は年々、増加傾向にあるものの、平成29年度の時点ではまだ雇用率達成企業は50%ほどである。 実際に発達障害のある人を採用し、共に働いている方からよく聞かれる質問がある。 「やる気の問題なのか、障害特性なのかがわからない」 「性格なのか、障害なのかがわからない」 「どこまでが配慮なのかわからない」 同様の質問は保護者や園・学校の教員からもよくもらうため、保
聴覚障害のある女性が、5年おきに必要な動物取扱業の登録更新手続きで、大阪府に手話通訳を依頼したのに、手配しなかったのは障害者差別にあたるとして、府が担当職員ら7人を訓告処分などにしていたことがわかった。 障害者差別解消法では、行政機関に負担が重すぎない範囲で障害者の要望に応じることを義務づけており、府は女性に謝罪した。 府によると、女性は府北部で動物取扱業に従事。2016年11月、府の研修に参加した際、翌夏の登録更新の際に手話通訳を手配するよう、環境農林水産部の担当職員に依頼した。 女性は更新時期を迎えた17年7月、この担当職員らに3度にわたって「手話通訳の件はどうなったのか」とメールで問い合わせた。担当職員は同年春に他部署に異動していたため、メールを担当課に転送。現在の担当者は、聴覚障害者に対する過去の対応を確認した上で、「筆談でお願いしたい」と返答したという。
東京都は2018年度、高齢者や障害者が快適に過ごせるようバリアフリーに取り組む宿泊施設への補助を拡大する。20年東京五輪・パラリンピックに向けて誰もが旅行しやすい環境整備につなげる狙い。17年度までは対象外だった1000平方メートル以上の改築にも最大2800万円を出すほか、1000平方メートル未満でも17年度比6倍の金額を助成する。対象となる
状況に応じて障害者を柔軟に支援することで、障害者*1の権利確保に主眼を置く障害者差別解消法が2016年4月に施行されて2年が過ぎた。この法律は障害者の特性や個別事情に応じた「合理的配慮」の提供を行政機関に義務付けているが、「合理的配慮として、どういった支援を提供するか」という点については、障害者と行政機関など当事者同士の「対話→調整→合意のプロセス」に委ねられている分、分かりにくいのも事実である。 本レポートでは、合理的配慮を中心に障害者差別解消法の内容を解説するとともに、自治体の動向やメディアの報道ぶりなどを基に、2年間の動きを考察する。その上で、国に今後、求められる対応として、支援の事例や工夫に関する情報を収集・共有する重要性を指摘する。 最初に重要になるのは「社会的障壁」という言葉である。法律は「障害者」を「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害があ
名古屋市は9日、木造復元を進める名古屋城の新天守閣にエレベーターを設置しない方針を正式に表明した。河村たかし市長の主張する「史実に忠実な復元」に市民からは賛同する声がある一方、障害者団体は反発を強めている。バリアフリー対策について市は「最善の努力をする」としたが、具体像は不透明なままで、今後の議論はなお曲折が見込まれる。■名古屋市「エレベーターなし」基本方針に同日開いた名古屋城の天守閣整備を議
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