出版社、書店、取次不況の実態…新刊の7割が返品、コンビニでも雑誌売れない Business Journal 1月5日(土)8時21分配信 クリスマス商戦真っただ中の2012年末、取次(出版物の卸業)から送られてくる大量の本が店頭を賑わせている書店宛てに、突如2枚のファックスが流れてきた。「武田ランダムハウスジャパン 対応のご案内」。そこには、同社の自己破産を申請に伴う、書店における商品の取り扱い方法などが記載されていた。 12年12月14日、武田ランダムハウスジャパンの破たんの報が出版業界を駆け巡った。久々に知名度の高い出版社が倒産に至った。同社はもともと、講談社とアメリカの出版社・ランダムハウスとの合弁会社「ランダムハウス講談社」として設立された出版社。その後、ランダムハウスの経営不振により、両社の合弁が解消される際に、社長の武田雄二氏が全株式を引き取り、10年に武田ランダムハウスジャ
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自分は「実証研究」と呼ばれるものがあまり好きではない。対人援助分野に関して言えば、多くが「およそ現場でわかっている」ことを再確認するか、現場の感覚であれば当然のごとく「変数」としてリサーチデザインに組み込まれるべきものが抜け落ちているのを見てがっかりするかのいずれかに終わることが多いからである。 しかし、この本は違った。ものすごい本である。 障害のある乳幼児と母親たち―その変容プロセス 作者: 一瀬早百合出版社/メーカー: 生活書院発売日: 2012/06メディア: 単行本購入: 56人 クリック: 3,846回この商品を含むブログ (7件) を見る 単純に言ってしまえば、既存の障害受容研究の「大ざっぱさ」をばんばん指摘して、ツッコミを入れ難いぐらいに研究対象の絞り込みと重層的な調査分析をして、障害児の母親の変容プロセスを追ったものである。障害児の親に関する実証研究で、これだけ方法論的に洗
とかブクマで云ってるヤツは、なんでその場で示される「(従軍)慰安婦」のはてなキーワードさえ目を通さないのかね。 id:dj19さんの尽力もあって、「初心者でもわかる従軍慰安婦問題」になっているのに。 従軍慰安婦 http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BD%BE%B7%B3%B0%D6%B0%C2%C9%D8 いい加減、目の前で示されても知らぬふりを続けるのは止めろって。みっともないから。 とりあえず、文献。 従軍慰安婦 (岩波新書) 作者: 吉見義明出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1995/04/20メディア: 新書購入: 1人 クリック: 199回この商品を含むブログ (37件) を見る「従軍慰安婦」をめぐる30のウソと真実 作者: 吉見義明,川田文子出版社/メーカー: 大月書店発売日: 1997/07メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 425回この
マンガや書籍は店頭にない場合、書店から注文することができる。これは昔からある方法なので利用したことがある人も多いだろうが、ご存知のとおりすべての作品が必ず手に入るわけではない。 22日、こうしたマンガの流通と在庫をめぐる問題がTwitterの書店員やマンガクラスタの間で話題になった。 ■TLで話題に上がった「市中在庫」とは何か? 書店で注文しても入荷できないというとき、いくつかのパターンが考えられる。代表的なのは、いわゆる「絶版(=品切れ重版未定)」。出版社にもすでに在庫がなく、かといって重版する(新たに作品を作る)予定もないので手に入らないというケースだ。 だが、商品はあるのに手に入らないということもある。たとえば、「市中在庫」が多すぎる場合だ。 「市中在庫」というのは、書店にある在庫のこと。日本の場合、一般的に本が店頭に並ぶとき、出版社から委託販売されている形になり、売れなかった場合は
南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 野尻抱介,KEI出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2012/02/23メディア: 文庫購入: 19人 クリック: 626回この商品を含むブログ (120件) を見る 5年ぶりに私の本が出た。なぜ5年間も出なかったといえば、5年前、2007年は初音ミク元年であり、またMake日本語版が刊行された年であって、両者から大きな刺激をうけ、その実践にいそしんでいたからである。 だがこの5年間、小説を書いていなかったわけではない。表題作『南極点のピアピア動画』は初音ミク元年のうちに書かれた。執筆開始は2007年12月で、「みくみくJASRAC事件」「メルトショック」「鏡音リンレン発売」の頃だ。入稿してゲラ直しが終わったのが2008年の2月中旬で、MikuMikuDanceが発表される直前になる。 そんな時期に書いた作品だから、当時CGM/UGCに
昨日今日と仕事の予定が激変。半端な時間に空きができた。 2ヶ月前に読んだ本の紹介をしよう。 今回紹介するのは『中世ヨーロッパの武術』 中世ヨーロッパの武術 作者: 長田龍太出版社/メーカー: 新紀元社発売日: 2012/03/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 43人 クリック: 403回この商品を含むブログ (7件) を見る2chまとめサイトやTogetterのようなサイトで西洋の剣や剣術についての記事が注目されている事がある。興味を持つ人がそれなりにいるということだろう。だが、そうしたまとめは全く信頼性のカケラもないようなものも多い。例えば西洋剣というと重さで叩きつけるようなものだとしか認識していないような話をよく見るが、それは実態と合わない。 西洋剣・剣術の研究や実践を行っている人はいるのだが、そうした人からの情報が手に入りやすいかたちで出てくることは稀だ。 この『中世ヨー
デヴィッド・ハジュー『有害コミック撲滅! アメリカを変えた50年代「悪書」狩り』(小野耕世、中山ゆかり訳 岩波書店)読了。素晴らしい本です。460p2段組の分厚い本なのに、次が知りたいのでページを繰るうちに読み終えてしまった。 地道な取材、インタビュー、当時の記事などを積み重ね、具体的に何が起き、誰が何を思い、話したかが、きちんと書かれているので、今まで漠然としていた50年代にアメコミをほぼ壊滅させてしまった(そのため、少なくともその直後にはスーパー・ヒーローのみが残った)バッシングの経緯がイメージできる。 取材の中心はコミックブックを制作した側、経営者、編集者、アーティストたちだが、バッシングした側(心理学者、政治家、ジャーナリスト、母親など)、その当時はほとんど発言の機会のなかった読者たち、あるいは読者ですらなかったが、焚書運動に参加した者たちの言説まで紹介し、その事態を多角的に描写し
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今日アマゾンからこの本が届きました。80年代のアニメ作画に関してアニメーターさんたちの濃いインタビューが読める本です。主に金田さんのフォロワー系?(^^;)私もこの方向とても好きでした(^^;) ついさっき届きましてまだ最初の大張さんと山根さんの対談のところしか読んでませんが、どんなことを考えながら作画をしてたのかがかなり色々書かれていて面白かったです。私の感覚ではこれが同人誌じゃなくて商業誌なのが凄いですけど(^^;)酷評編集部かと思いました。まだ帯にあるような名前のすごいメンバーの面白い話がたくさんありそうです。アールやジャイアンツはないのかなとは思いましたが(^^;)まあきりないですね。 当時の作オタ感の話に関しまして、私はちょうど80年代終わり頃から商業誌でエロ漫画を描き始めたんですけど、92年頃にペンギンクラブの増刊号を出してもらえることになりまして、その中でアニメ作画ファンの内
どうもこんにちは。チャンピオン大好き書店員ささなみですよ。 twitterではぽちぽちと零してきたことなのですが、一度あらためてまとめてみよう…と思い立ちました、書店におけるコミック入荷量と発注の話。 このブログの性質上チャンピオンコミックスに焦点をあてて説明させていただきますが、チャンピオン・秋田書店に限ったことではありません。 また、書店の規模や首都圏・地方、出版社や取次によって多少異なる部分もあるとは思いますのでご了承いただきたいと思います。 いちおう大規模店と中小規模店を両方経験している身なので偏ってはないと思うのですが…勉強不足は否めませんので何かおかしな点ございましたらご指摘ください。 さて。 まず書店に入荷するコミックや書籍などの量を誰が最終的に決めるかというと「取次」と呼ばれるところが行います。 あまり聞き慣れない単語かと思われますので、詳しくはwikipediaを。 出版
セクハラの誕生: 日本上陸から現在まで 作者: 原山擁平出版社/メーカー: 東京書籍発売日: 2011/06/22メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (5件) を見る 内容説明 セクシャル・ハラスメントが日本に本格上陸してから30年、「流行語大賞」受賞から20年、そして今。 議論を呼びながら定着していった新しい概念は日本社会をどう変えたのか? バブルと狂騒の80年代を背景に、〈セクハラ〉の上陸を決定づけた2つの裁判の当事者たちの証言から描き出す。 渾身のノンフィクション巨編! この本、「西船橋駅ホーム転落死事件」「福岡裁判」という、日本での「セクハラ」の概念をつくる大きなターニングポイントとなった2つの裁判を描いたノンフィクションです。 1986年1月14日に起こった「西船橋駅ホーム転落死事件」のあらましは、以下の通りです(Wikipediaの「事件概要」より)。 1
さて、お仕事の話。 今日あたりから発売される封印ライター・安藤健二さんの「ミッキーマウスはなぜ消されたか」(河出文庫)に、解説を書かせていただきました。 これは「封印されたミッキーマウス」(洋泉社)の文庫化作品なのですが、文庫のまえがきで、「単行本は玉石混交だった」と率直に語っており(そういう率直さが安藤さんの偉いところ)、半分くらい原稿を差し替えております。ほとんどオリジナルのような作品に仕上がっております。 私がお気に入りなのは、第四章の「捏造された日本人差別――タイタニック生還者が美談になるまで」というエピソード。あの細野晴臣の祖父があのタイタニック号に乗っていて、かろうじて救助ボートに乗って助かったものの、偏見丸出しのイギリス人が手記で「女子供を押しのけてまで、ボートに乗ってきた卑しい日本人がいた」と書いたもんだからさあ大変。祖父さんは「日本人の恥」と非難をあびまくり、職を辞めざる
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