Innovative Tech: このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。Twitter: @shiropen2 米UC DavisとドイツのMPI for Informaticsに所属する研究者らが発表した論文「Shape from Release: Inverse Design and Fabrication of Controlled Release Structures」は、薬物を時間差で放出する錠剤の作り方を提案した研究報告である。放出具合から逆算した形状を3Dプリンタで造形することで作り出す。 点滴の場合は少量ずつ投与することで薬物濃度を制御できるが、経口投与の場合は制御が困難である。そこでこの研究では、時間差で溶ける形状の錠剤を3Dプリンタで造形する