従業員の「睡眠改善」がストレス軽減やワークエンゲージメント向上につながることを解説した、株式会社フェアワークとNTT PARAVITA株式会社の2社共催セミナー「約3,000人のデータ分析結果からわかった効果的なメンタルヘルス対策」。本記事では、同セミナーの第2部「効果的なメンタルヘルス対策のための実践ガイド」の模様をお届けします。NTT PARAVITAの猪原祥博氏が、定期的に「高ストレス判定」を受ける人の多さや、たった一言で部下の高ストレスを見抜く方法などを語りました。 定期的に「高ストレス判定」を受ける人の多さ 猪原祥博氏(以下、猪原):今度は「大手IT企業のストレスチェックデータ」をご紹介します。これは許諾をもらい、完全に匿名加工されたものです。全4万件のうち、データ提供に同意した約3,800人の、2019年から2023年までの5年分のデータになります。 5年中5回とも「高ストレス
今回のテーマは「子どもの睡眠」です。 世界平均と比べて睡眠時間が短いという調査結果がある日本。睡眠不足は、もちろん大人にも影響がありますが、子どもにとってはさらに大きな意味を持ちます。 “ノーベル賞の有力候補”で睡眠学者の柳沢正史さんは「日本人の睡眠不足は間違いなく子どもの時から始まっています」と話します。3歳以下の子どもの1日の総睡眠時間を比べたデータを見てみても、日本は短いということが明らかになっています。 この睡眠不足の要因のほとんどは就寝時間の遅さにあるといい、柳沢さんは「子供の睡眠不足は、一生ハンデを背負う第一歩になるかもしれない」と警告します。 保護者と子どもが同じ部屋で寝る日本の習慣はあまり良くない? 睡眠時間が足りない子どもは問題行動が多く、認知能力が低い? 学生時代の一夜漬けの勉強は本末転倒になる?昼寝は必要なの? 気になる子どもの睡眠不足に関する疑問、睡眠時間
歳を重ねても質の高い睡眠をとり、長生きするにはどうすればいいか。三代にわたって90年以上睡眠研究を続ける睡眠医療専門家の遠藤拓郎さんは「睡眠研究をしていた私の父やチューリッヒ大学の研究・実験データは『睡眠時間が短い方が、深い睡眠の量が増える』ということを明らかにしている。実際、世界から『働き過ぎ』『睡眠不足』とされてきた日本は、『日中にがんばって働くこと』と『質の良い短い睡眠』がセットになって、世界一の長寿国となっている。裏を返すと長く寝る人ほど、早死にする」という――。(第1回/全3回) ※本稿は、遠藤拓郎『75歳までに身につけたいシニアのための7つの睡眠習慣』(横浜タイガ出版)の一部を再編集したものです。 歳を取ってからも「深い睡眠」を増やす方法 中高年になるにつれて、深い睡眠の量はどんどん減っていきます。 深い睡眠が減ると、睡眠の質が落ちるだけでなく、脳や体のメインテナンスに欠かせな
先週の回診で「おばけが見える」という患者さんがいらして,私は「はっきり見えますか?」「足はありましたか?」「いつ出ました?寝たときですか?」と質問し,周囲のドクターを驚かせてしまいました.実は日本に伝承されるおばけ話のうち3分の2は神経疾患に伴うもの(121/183話)であるという報告があります(Dreaming 19;232-8, 2009).高知大学脳神経内科の古谷博和教授による論文です(下記リンクの(5)を参照).おばけ話は表のように4タイプに分かれ,①ナルコレプシーに伴う入眠時幻覚,②てんかん,③レム睡眠行動障害,④レビー小体型認知症(DLB)に伴う明瞭な幻覚に分類されています.睡眠との関連の有無(①と③が関連あり),見え方が明瞭かどうか,おばけが話をするかどうか,が決め手です.代表的なおばけとして,お岩さんは足がなくて不明瞭なため②,座敷わらしは④と考えられています(コメント欄に
エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする 作者:グレッグ・マキューンかんき出版Amazon 自分がなんでもやりたいタイプなので、この本に書いてあることは中々刺さった。幸福になるには「より少なく、しかしより良く」を追求すべきという本。プライベートや仕事でとにかく忙しく時間がないと思っている人は読んでみると良い。 印象に残ったのは次のことだ。 現代人の最優先課題は、優先順位づけの能力をキープすること 睡眠不足では一番最初にそこが減ってしまうのでダメ 一流のバイオリニストは1日平均8.6時間の睡眠 & 週平均2.8時間の昼寝。睡眠による並外れた集中力で、1時間あたりの練習効果を最大限にする もっとも厳しい基準でやることを決める 「絶対やりたい」「やらない」の2択にする。やろうかな程度なら却下、イエスと言うのは絶対やるしかないと確信した時だけ 自分の中で最重要基準をひとつ用意し、100点満
これまでの研究から、昼寝は脳の認知能力においてメリットがあることがわかっており、短時間の昼寝をした人は昼寝しなかった人よりも認知能力テストでいい成績を収めた事例があります。新たな研究では、習慣的な昼寝が脳の総容積の増大と関連があることが示唆されています。 Is there an association between daytime napping, cognitive function, and brain volume? A Mendelian randomization study in the UK Biobank - Sleep Health: Journal of the National Sleep Foundation https://doi.org/10.1016/j.sleh.2023.05.002 Regular napping linked to larger br
みねるば @minerva_owl1 夢日記をつけると気が狂うと言いますが、本当にそうなのか? 以前、実際に数ヶ月夢日記をつけて検証しました。その過程と結果について書きます。 2023-05-03 20:46:46 みねるば @minerva_owl1 まず、始めた頃は、驚くほど夢を覚えていないことに気づかされます。起きた時にはほとんど忘れているし、覚えていても日記につけ忘れ、ほとんど記録できませんでした。 2023-05-03 20:47:21 みねるば @minerva_owl1 しかし、起きてすぐに記録する習慣が確立すると、段々夢の解像度と復元度が上がっていきました。最初は「大体こんな夢だった」と1行で終わっていたものが、2行書けるようになり、3行書けるようになり、最終的には1日につき1ページぐらいになりました。 2023-05-03 20:47:37 みねるば @minerva_o
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ヒプナゴジア(hypnagogia)とは、覚醒(英語版)から睡眠状態への移行(入眠)時における半覚醒状態のことである。逆に睡眠状態から覚醒状態への移行時(起床時)の半覚醒状態をヒプノポンピア(英語版)(hypnopompia)というが、広義にはこれもヒプナゴジアに含まれる。この「閾値意識」の段階で起こる可能性のある精神現象として、幻覚、明晰思考、明晰夢、金縛り(睡眠麻痺)などがある。ヒプナゴジアの状態における幻覚を入眠時幻覚(にゅうみんじげんかく、hypnagogic hallucination)という。 定義[編集] 「ヒプナゴジア」という言葉は、狭義には入眠時について使われ、フレデリック・マイヤースが提唱した起床時の半覚醒状態を指す「ヒプノポンピア」の対義語として使われる[1]。しかし、広義には、入眠時と起床時の両方の意識状態、すなわち、ヒプノポンピアを含めた意味としても使われる。どち
仕事で急ぎの報告書を仕上げるために10時間ディスプレイを見続けたり、長い論文を読解したりするなど、精神的な持久力勝負をしたときのことを思い出してほしい。そうした作業の後は、脳がもうろうとし、世界との関係を断ち切りたいという気持ちにならないだろうか。 そのような感覚は「精神的疲労」と呼ばれる。眠いわけではないが精神が弱り、それまでは出来ていた複雑な思考を続けるのが非常に難しくなる。無理にやろうとしても、うまくできない。 いい知らせがある。 この、もうろうとした脳の感覚は、頭の中だけで発生しているのではないようだ。8月11日付でCurrent Biologyに掲載された論文によると、長時間にわたる激しい認知活動が行われると、脳内にはグルタミン酸と呼ばれるアミノ酸の一種のような潜在的に毒性のある副産物が蓄積されるという。この副産物は、人間の意思決定を調整し、根を詰めて考えることをやめさせ、よりリ
昨今、企業での健康経営や働き方改革の活動が注目される中、国内での睡眠課題は依然として大きく残されたままです。日本では、就労者の7割が睡眠に課題を抱えており、2018年OECD加盟国の中で睡眠時間の最短を記録しました。更には睡眠障害における経済損失額は年間15兆円(GDPの3パーセント)と推計されています。健康経営と働き方改革実現のためには、一人ひとりが適切な睡眠時間を確保できて、社会全体の睡眠リテラシーの広い普及が必要不可欠です。そこで本記事では、企業における睡眠促進策のポイントを小室淑恵氏が解説します。 人間の脳は、起きてから「13時間」しか集中力が持たない 小室淑恵氏:「管理職・経営層に(睡眠の重要性を)伝えるのは難しいでしょ。じゃあ、どう伝えるの?」ということになると思います。今日はお時間もないので、ものすごく早口バージョンになってしまいますが、ふだん私が経営層や管理職向けにご紹介し
近年では「昼寝」をすることの効能に注目が集まっており、「週に1、2回の昼寝をする人は心臓発作や脳卒中のリスクが低い」という研究結果や、「定期的に昼寝をすると認知能力が向上する」という研究結果が報告されています。ところが、イギリスの大規模バイオバンクであるUKバイオバンクのデータを分析した新たな研究では、「頻繁に昼寝をする人は高血圧や脳卒中を発症する可能性が高い」という結果が明らかになりました。 Association of Nap Frequency With Hypertension or Ischemic Stroke Supported by Prospective Cohort Data and Mendelian Randomization in Predominantly Middle-Aged European Subjects | Hypertension https://
新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、リモートワークが広まりました。そのメリットを生かして、地方への移住など住む場所を自由に選ぶ人も出ており、新しいライフスタイルが浸透しつつあります。 【画像】NGな睡眠のとり方とは?(全9枚) 一方で、リモートワークの副作用も明らかになってきました。 リモートワークは健康的な働き方の実現に有効ですが、会議過多やフルリモートなどは「やりすぎ注意」である理由を解説します。 著者:志村哲祥(しむら・あきよし) 精神科・心療内科・睡眠医学・産業医東京医科大学精神医学分野兼任講師。株式会社こどもみらい R&D統括。睡眠およびメンタルヘルスと企業の生産性やストレス対策に関する研究のトップランナー。 産学連携企業において、「利益の出る健康経営」「睡眠改善プログラム」の取り組みを行い、複数の学校で退学率90%減、コールセンターにおいて離職率74.5%減を達成するな
知識がないまま諦める親は多い 子どもの仕事は、食べる(飲む)こと、遊ぶこと、寝ること。 何を食べさせるか、何を飲ませるか、どんな遊びをさせるかについては、さまざまな情報があります。 一方で、睡眠についてはどうでしょう。 子どもをどのくらいの時間、どんな風に寝かせてあげればよいか、また安全な寝室環境の作り方について、知る機会はほとんどないと思います。 夜泣きや寝ぐずり、夜ふかしや夜驚症など睡眠のトラブルで困っているママ・パパは多いのに、あまり情報にふれる機会はありません。そして、ほとんど知識のないまま、子どもだから仕方ないと諦めてしまうようです。 睡眠のトラブルは、実は改善できるものも多いのですが、そのことは医療者や子どもの保育に関わるプロの間でもほとんど知られていないように感じます。 私は息子がなかなか寝なくて困った経験から、子どもの睡眠について特に力を入れて発信し、診療も行っています。
長時間労働がメンタルヘルスに悪影響を与えるといわれるが、残業自体ではなく、長時間労働による睡眠不足と不規則な食事がメンタルヘルスを害していることが、東京医科大学精神医学分野の渡邉天志医師、志村哲祥医師らの研究で明らかになった。 その結果、長時間労働は心身のストレス反応に直接影響しないことが分かった。しかし、長時間労働が食事の不規則さや睡眠時間の短縮を招き、それらがうつや心身のストレス反応を引き起こしていた。 研究グループは労働時間の短縮が実現しても、睡眠不足や不規則な食事が続けば症状が改善しないが、長時間労働が続いても睡眠時間が確保され、食事が規則正しく摂取できれば、メンタルヘルスへの影響を限定的な範囲に抑えられるとみている。 ただ、今回の研究では因果関係の証明はできていない。研究グループは後続の研究で因果関係の解明を期待している。 論文情報:【International Journal
Innovative Tech: このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 法政大学の研究チームが発表した「猫と共に探求する新たな睡眠価値の創出」は、寝床がいつも変わる猫の横で寝る睡眠手法を検証した論文だ。猫の横に寝袋を敷き24日間一緒に寝た際に、身体的・心理的にどう影響するかを従来のベッドや布団で寝る睡眠スタイルと比較し考察した。 猫の睡眠場所は、お気に入りの場所がある程度決まっているが、複数の要因(触感、温度、灯、賑わい、狭さ、気分など)でさまざまな場所を都度選択する。この予想できない多様性を利用して、被験者の飼い猫5匹と24日間一緒に寝る実験を行った。5匹のうち、毎晩1匹を任意に選択し、その猫のすぐ隣に寝袋を敷いて寝床とする。 睡眠中はFitbitを装着し、
現代では「夜になったらベッドに入り、朝までぐっすり眠る」というのが睡眠として当たり前のスタイルになっています。しかし、まとめて睡眠を取るようになったのは産業革命以降のことであり、それより前は途中に目覚めを挟みながら2回に分けて睡眠を取る「二相睡眠」の習慣があったといわれています。そんな二相睡眠について、アメリカの月刊誌であるThe Atlanticが解説しています。 Can Medieval Sleeping Habits Fix America’s Insomnia? - The Atlantic https://www.theatlantic.com/ideas/archive/2022/01/medieval-sleeping-habits-insomnia-segmented-biphasic/621372/ 歴史家のRoger Ekirch氏は、産業革命以前の睡眠習慣について研究
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