犯人自身もゲイだった? 6月12日のオーランドのゲイが集まるナイトクラブへの銃撃事件で死亡した犯人のオマル・マティーンは、自身がゲイで、襲撃したナイトクラブPulseでも過去に目撃されていたと報じられている。 ここには、過去の米国内でのローン・ウルフ型のジハードを行った事件との共通性が見出せるかもしれない。自身の資質・性向と、イスラーム教の啓示に由来する(人間の側での変更がほぼ不可能な)規範との間の葛藤を抱えた挙句、暴発したと見られる点だ。オマルの父はアフガニスタンの価値観を保持した人物で、ゲイを罵る言動があったとされる。また、ゲイの間ではゲイに敵対的なイスラーム教を揶揄する言動があり、それに対してオマルが激昂したことがあったとも伝えられる。米国でゲイであることとイスラーム教徒であることを両立させて精神的な安定を保つことは、それほど容易ではないだろう。