ロシアのプーチン政権をロシア・ウクライナ戦争へ駆り立てたナショナリズムの思想はどのようなものなのでしょうか。長引くロシア・ウクライナ戦争の思想的背景について、近代ロシア文学・思想を専門とする、総合文化研究科の乗松亨平教授に聞きました。 イリヤ・レーピン〈トルコのスルタンに手紙を書くザポリッジャ・コサック〉(1880-91) ©Ilya Repin プーチン政権の帝国的ナショナリズムとロシア民族主義 ―― 今回の戦争をどのようにご覧になっていますか? 従来、プーチン大統領は現実判断に基づいてプラグマティックな行動をとる冷静な政治家であると一般的に評価されていましたが、2014年のウクライナ危機以降、今回の戦争に至るまでを見ると、その評価を変えざるをえません。プーチンのこうした変化の一因として、ロシア・ナショナリズムの思想が注目されています。 プーチンは、9月30日にウクライナ4州の併合を宣言
プーチン氏「領土奪還は責務」 ピョートル大帝で侵攻正当化 2022年06月10日14時38分 9日、モスクワで開かれた会合に出席するロシアのプーチン大統領(EPA時事) 【モスクワAFP時事】ロシアのプーチン大統領は9日、ピョートル大帝が18世紀にスウェーデンとの戦争を制し領土を拡大した歴史を引き合いに「(領土を)取り戻し強化することは、われわれの責務だ」と強調し、ウクライナ侵攻を正当化した。大帝の生誕350年を記念する展覧会を訪れた際に語った。 プーチン氏は「病気ではない」 ロシア外相 プーチン氏は「皆さんは彼(大帝)が、スウェーデンとの戦争で何か奪ったという印象を抱いている。だが、何も取っていない。取り戻したのだ」と主張した。また、大帝が首都としたサンクトペテルブルクについて「欧州各国は当時、ロシア領ではなくスウェーデンの一部だと考えた。しかし、そこには太古の昔からスラブ人も住んでいた
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く