【アンカラ=小野卓哉、鎌田秀男】麻生副総理・財務相は、トルコの首都アンカラで4日(日本時間5日未明)開幕した主要20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、世界同時株安の震源地となっている中国に対し、構造改革の実施を強く迫った。 他の参加国からも「中国経済の減速は、世界にとってリスクになる」と危機感の表明が相次いだ。 麻生氏は会議の中で、「中国当局の対応が市場の変動につながったという見方もある」と指摘した。さらに、過剰設備の解消や、将来に向けた社会保障制度の構築、不良債権処理といった構造的課題に取り組む必要があると提言した。 同行筋によると、「中国当局も、投資主導の自国経済がゆがんでいるという認識を持っており、反発はなかった」という。ロイター通信によると、中国の楼継偉(ロウジーウェイ)財務相は財政政策について説明する中で、「経済成長を支えるために構造改革を進める」ことを承諾した。