歌手のピコ太郎(右)まで動員してトランプを歓待した日本政府 PIKOTARO/AVEX MANAGEMENT INC/ REUTERS <トランプと安倍の蜜月、その向こうにそびえる習近平の大きな影。アメリカの対中政策は転機を迎えた。習の言う「新しい世界」でアメリカはどう振る舞うべきか。これはそれをテストする旅だ> (ドナルド・トランプ米大統領は11月3日より、12日間のアジア歴訪中だ。日本に始まり、韓国、中国、ベトナム、フィリピンの5カ国を訪問する。途中、ロシアのプーチン大統領とも会談する予定だ。アジア・ソサエティーの米中関係センター所長で米オンライン誌「チャイナファイル」の発行人を務めるオービル・シェルは、この旅を同行取材することになった。この記事は、旅の途中でシェルがシリーズで寄稿した記事の第1回) 今回のアジア歴訪で多くの人が恐れているのは、中国の習近平国家主席が、いつものように過剰
1月15日、米国の外交専門誌「Foreign policy」は、ランド研究所が実施した尖閣諸島を巡る日中衝突のシミュレーション結果を公表した。その結果は「日本は5日で敗北」という衝撃的な結末だった。 冷戦時、筆者は現役自衛官だったが、「日本は極東ソ連軍に1週間で完敗する」とか、「航空自衛隊は開戦後15分で消滅する」とかよく言われたせいかデジャブ感を覚えた。 シミュレーションの詳細が不明なため(「Foreign Policy」はシナリオと結果のみ報道)、この評価は難しい。 「5日」の正否はともかく、日中が直接ガチンコ勝負になれば、結果は同じようになるかもしれない。さりとて、複雑な要因が入り乱れる国際社会の中で、こんなに単純にはいかないというのが率直な感想だ。 それより、ランド研究所は今、なぜこういう衝撃的な結果を発表したのだろう。筆者はその思惑の方に興味をそそられる。 次々発表される「コミッ
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