スイス・チューリヒの駅に掲示された「野放しの帰化?却下」とのスローガンが掲げられたニカブ姿の女性を描いたポスター(2017年2月7日撮影)。(c)AFP/Michael Buholzer 【2月13日 AFP】黒いニカブの隙間からにらむような目を覗かせた女性のイラストに、「野放しの帰化」を拒否するよう有権者に呼びかけるスローガン──。スイスで12日に行われた国民投票を前に国内各地に貼り出されたポスターが、物議を醸している。 国民投票は移民3世の市民権取得手続き簡素化の是非を問うものだったが、ポスターの真の狙いはスイスに流入するイスラム教徒の増加を懸念する人々に対する「恥知らず」なアピールだと、非難の声が上がったのだ。チューリヒ(Zurich)で広告代理店を経営するピウス・ワルカー(Pius Walker)氏は、「非常に恐ろしいことがこの国で起きている」と語る。 12日に実施された国民投票で
東西統一後まもない1993年のドイツで、移民を襲うネオナチを糾弾し、人々の共感を集めた歌があった。「シュライ・ナハ・リーベ(愛への叫び)」。この曲が昨秋、22年の時を越え、ヒットチャート1位に輝く「奇跡」が起きた。 歌うのは、過激な表現が持ち味の男性3人組ロックバンド「ディ・エルツテ」。このバンドの研究本を書いたフランク・ゴイケさん(54)は「愛への叫び」について「物議を醸すこともあった彼らが、初めて強い政治的なメッセージを込めた曲」と話す。 曲の中で、荒ぶるネオナチにこう呼びかけた。 おまえの暴力は愛への無言の叫びにすぎない/おまえの軍靴は愛情を切望する 異例のリバイバルには、「仕掛け人」がいた。 独北部オスナブリュック在住のソフト開発者、ローランド・タプケンさん(33)。昨年8月末、友人の結婚パーティーでディ・エルツテの曲が流れたのを聞いてひらめいた。「『愛への叫び』を、難民への応援歌
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