【台北=伊原健作】台湾の次期総統選挙で対中融和路線の最大野党・国民党の候補者が中国に強硬姿勢を鮮明にする異例の展開となっている。香港での反中デモの拡大が人々の中国への警戒感を刺激し、独立志向の与党・民主進歩党(民進党)に追い風が吹いているためだ。国民党内の公認候補者争いでは最有力候補の高雄市長がデモに冷淡な態度を示し、批判を受け人気が低下するなど波紋が広がっている。「香港での(高度な自治を認め
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12日、台北市内の香港政府事務所前で、雨の中、逃亡犯条例に反対の座り込みをする香港からの留学生ら(田中靖人撮影) 【台北=田中靖人】香港で起きている「逃亡犯条例」改正案への大規模な抗議活動に、台湾でも関心が高まっている。主要メディアが大きく報道し、台北市内では抗議活動に同調する街頭運動も始まった。一方、与野党の有力者は香港情勢に言及する際、現在行われている総統選の党内予備選を意識しており、デモの行方が総統選に影響を及ぼす可能性もある。 台北市内で香港政府の領事事務などを行う香港経済貿易文化弁事処が入る商業ビルの前では12日、香港からの留学生らが座り込みを始めた。200~300人が雨の中、プラカードを掲げ、改正案に反対する演説を次々に行った。発起人の大学4年生、何泳●(=杉の木へんを丹に)(か・えいとう)さん(21)は「改正案が通れば香港の国際的地位は急速に低下し、中国の地方都市と変わらなく
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