フィリピン外務省関係者によれば、「リードバンクにおける中国船の頻繁な航行は、航行の自由の無害な行使というより、フィリピンの排他的経済水域における不正な主権行使の一環である」として、中国側に抗議が行われているのだ。 リードバンクには「SC72」と呼ばれる鉱区がフィリピン・エネルギー省によってすでに設定されている。実は、この鉱区はかつて中国海洋石油との間でも掘削のための権利について交渉が進められてきた。しかし、中国海洋石油がフィリピン・エネルギー省のオファーに応じることになれば、中国がフィリピンの主権を認めることになるという理由で、交渉自体が暗礁に乗り上げているのである。 現在、リードバンクでは、フィリピン・エネルギー省の指導下で、石油掘削調査会社「Forum Energy」による掘削が2015年末から2016年初頭にかけて行われることが想定されている。これが中国の関係者の焦りをかき立てている