米国の映画ファンから背を向けられ、映画館内に“閑古鳥”が鳴く「United Passions」の宣伝用ポスター(黒沢潤撮影) 【ニューヨーク=黒沢潤】国際サッカー連盟(FIFA)の出資で制作されたフランス映画「United Passions」が5日から、全米各地で公開されている。ただ、FIFAの汚職事件を受け、辞任表明を余儀なくされたブラッター会長も監修した自画自賛の内容。米国の映画ファンからは一斉に背を向けられており、劇場内には閑古鳥が鳴いている。 この映画は、制作費約2350万ユーロ(約32億9千万円)のうち、FIFAが約2千万ユーロ(約28億円)を出資。2つの大戦をかいくぐった111年間のFIFAの歴史に加え、慈善団体的側面などが約1時間半にわたって描かれている。昨年、欧州で公開され、米国ではタイミング悪く、汚職事件と重なる形で公開された。 同映画は、FIFA内の収賄などの悪癖を若干