2021年1月16日、NHKのテレビニュースで受験生のインタビュー映像が映し出された。この日は大学入学共通テストの初日だ。これから試験を受けるという受験生は、まるで合格したかのような笑顔。それは「受験できる喜び」だろう。なにしろ前日まで、試験会場に到達できるか不安だっただろうから。 受験会場がある新潟県上越市は1月7日から5日間連続で大雪になった。新潟県内のJR在来線は7日から、えちごトキめき鉄道も積雪量の増加によって8日から全線運休となった。雪に強いはずの北陸新幹線も豪雪に抗えず9日から運休した。受験会場最寄りの高田駅付近は24時間降雪量103cmで、観測史上1位の記録を更新したという。 雪はやんでも積雪は残る。鉄道各社は11日から全力で除雪作業を実施した。いちはやく運行再開したい。期日は指示されない。全力を尽くすのみだ。しかし彼らの胸には「大学入学共通テストの16日までに」という思いが