JR西日本が新幹線や特急列車の券を対面販売する「みどりの窓口」の数を減らしている。同社はコールセンターとのビデオ通話機能で同等の機能を持たせた券売機「みどりの券売機プラス」を設置。新型コロナウイルス禍による在宅ワークへのシフトなどによる構造的な利用減にあえぐ中、経営効率化の有効策だが、利用客にしてみれば待ち時間や使い勝手に課題がある。 7月上旬、松江市の山陰線宍道駅では男性(31)が「プラス」の前で途方に暮れていた。切符の払い戻しをしたいが、オペレーターの呼び出しから通話までに約20分。ビデオ通話ではやりとりは終わらず、4駅離れた松江駅の窓口に来るように指示された。約1時間を空費し「すぐに終わると思っていた。機械が一つしかないので、後ろに人が並ぶと気まずい」と話した。 プラスには駅の省人化を進めつつ、窓口と同等の機能を維持する狙いがある。従来の券売機では買えなかった通学定期や学割切符を購入