平沼騏一郎は大正・昭和戦前期にかけて法相・首相・重臣などを歴任した官僚系政治家でありながら、国家主義運動の指導者でもあったという点で、日本近代史の中できわめてユニークな位置を占めている。その政治的生涯の全容を初めて実証的に明らかにし、官僚系の政治家の国家主義とそれらが太平洋戦争への道に与えた政治的影響を解明する。 萩原 淳(はぎはら あつし) 京都大学大学院法学研究科特定助教、三重大学人文学部非常勤講師 京都大学博士(法学) 1987年 滋賀県生まれ 2009年 同志社大学法学部卒業 2015年 京都大学大学院法学研究科博士後期課程修了 主な業績として、「司法官僚としての平沼騏一郎(1)~(3)・完」(『法学論叢』173巻2号、173巻6号、174巻3号、2013年5月、2013年9月、2013年12月)、「両大戦期の政治変動と平沼騏一郎の政治指導(1)~(3)・完」(『法学論叢』176巻