美味しんぼの登場人物で、最も謎が多いといっても過言ではないのが、京極万太郎だ。 京極は第1巻で「京都の億万長者」として登場。東西新聞社が京極の所有するルノワールを借りるため、料亭「花川」で接待することになったことがきっかけだった。 当時の京極は初対面の栗田ゆう子が「いかにも億万長者という感じ」と心のなかでつぶやくほど、尊大な態度をとる。山岡も花川の料理がまずいと暴れる京極に「ケツのあの小さいじいさんだ」と啖呵を切っていた。 山岡から「岡星」を紹介された際にも京極は「なんや、ちっぽけな店やな。こんなところでうまいもんが食えるんかいな」とイヤミを言っている。しかし料理の味はわかるようで、山岡が出した一見何の変哲もない「ご飯と味噌汁と土佐の丸干し」の本質を見抜いた。 京極は山岡に「あんた、海原さんの息子と違うか?」と発言。海原雄山にもその話を報告したようで、証言を聞いた雄山が東西新聞社に乗り込ん