「島唄」などの曲で知られる元「THE BOOM(ザ ブーム)」のボーカル宮沢和史さん(58)は、坂本龍一さんの音楽にある「美しさ」にあこがれてきた。坂本さん亡き今、伝えたいこととは。 【写真】坂本龍一さんは師匠 「非戦」へ小さい声でも 吉永小百合さんの覚悟 ――出会いは? もちろん音楽でした。中学2年生のある日、YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の「DAY TRIPPER(デイ トリッパー)」を聴き、体の血液が入れ替わり、生まれ変わったような衝撃を受けた。そこから、YMO、坂本さんの音楽はすべて聴いています。 最大の魅力は、「音の良さ」だと思います。世の中の価値をひっくり返すような「実験的音楽の革命児」から、自然音に回帰し、遺作「12」まで、一貫してゆるぎがない。その音楽キャリアは水脈のようでした。 実際にお目にかかったのは、デビュー後です。ニューヨークで一緒に釣りをしたことも。緊