千年の時を超え、世界最高の文学と称えられる『源氏物語』。不遇な学者の女(むすめ)から中宮彰子への出仕に至った作者・紫式部の生涯を追い、物語執筆の謎に迫る。平安京や須磨・明石、宇治を訪ね、物語の舞台に想いを馳せる。 王朝の文化サロンと中宮彰子の後宮 Ⅰ 紫式部の履歴書 家系と生い立ち 少女時代 結婚と夫との死別 〈越前に下向/結婚と上京/宣孝の死〉 源氏物語の執筆 〈『源氏物語』の起筆/料紙の問題/宮廷政治史との関連/『源氏物語』の執筆〉 中宮彰子への出仕 〈彰子への出仕/里居の日々/敦成親王の誕生/土御門第行幸と五十日の儀/敦良親王の誕生/一条朝の終焉〉 三条朝の紫式部と晩年 〈実資の取り次ぎ役/紫式部の死〉 人物相関 コラム 紫式部と清少納言 Ⅱ 源氏物語の構想 源氏物語の構想 源氏物語の構成 Ⅲ 源氏物語をあるく 紫式部の遺跡 源氏物語の風景 紫式部略年表