100年前の関東大震災の直後に起きた朝鮮人の虐殺を描いた絵画をスライドなどで紹介し、未来への教訓とする講演会が9月30日、富山市内で開かれた。講師は、長年同様の絵画を収集する元専修大教授、新井勝紘さん=東京都福生市。子供たちの目に焼き付けられた凄惨(せいさん)な場面を前に「二度と子供たちにこのような絵を描かせることがあってはならない」と訴えた。 新井さんは、1990年代に在職した国立歴史民俗博物館(千葉県)で日本近代史の常設展示を手がけたのをきっかけに、この問題に取り組んでいる。この日は富山の市民グループ「関東大震災『あなた』と『わたし』実行委員会」が主催。歴史的事実を否定する動きが高まる中、関東大震災100年を機に、歴史認識を現代人の課題として考えようと企画した。