交通事故を巡る刑事裁判で無罪判決が確定した。なのに、取り消された運転免許は戻ってこない――。福岡市の会社員女性(45)が免許取り消し処分の無効確認を求め、法廷闘争を続けている。女性はシングルマザーとして運送の仕事で2人の子どもを育ててきたが、事故を境に人生や生活は大きく変わってしまった。事故から6年半たっても続く不条理。女性は「なぜ再び裁判までしないといけないのか」と憤る。取材を進めると、現行制度の「壁」が浮かび上がった。 車が行き交う福岡市早良区野芥(のけ)の国道263号。8月上旬、女性は現場で記者に事故状況を説明し、言った。「どうして、『(免許の取り消し処分は)間違っていた』と認めてくれないんでしょうか……」 2017年2月14日深夜、女性が運送の仕事で軽トラックを運転していた時に事故は起きた。当時18歳だった少年が運転する原付きバイクに衝突し、転倒した少年は脳挫傷などの重傷を負った。
木曜日 袴田事件において、事件発生から1年2ヶ月後に“発見”された5点の衣服。検察は当初の主張を変更しこれらが犯行時に着用されていたとしてきたわけですが、それらに付着していた血痕の「色」をめぐる争いに決着がつく可能性が出てきました。 弁護側は一貫して「1年2ヶ月もみその中に漬かっていたのに血痕の色が鮮やかすぎる」と主張してきました。今月1日、東京高裁が静岡地検で行われていた「みそ漬け実験」を視察。1年2ヶ月前に始められたものです。 newsdig.tbs.co.jp 現時点で東京高裁も静岡地検も声明は出していないようですが、視察に同行した弁護団は「赤みは残らず、黒っぽい色になった」と主張しています。 ところで、この実験について桜井昌司さんが気になることをブログで書いておられるのを読みました。 まあ言っても仕方ないことだが、真空パックにして脱酸素剤を入れた実験をするところか〔ママ〕腐れ組織の
『天地明察』や『マルドゥック・スクランブル』で知られる作家、冲方丁(うぶかた・とう)さんがこのほど、自身の留置場生活について書いた手記『冲方丁のこち留 こちら渋谷警察署留置場』(以下『こち留』、集英社インターナショナル)を出版した。 冲方さんは昨年8月、東京都内のマンションで、妻を殴ってケガをさせたとして、傷害容疑で逮捕された。人気作家による「DV事件」として、当時大きくメディアで報じられたが、冲方さんは一貫して「身に覚えがない」と主張。9日間の勾留を経て釈放され、同年10月に不起訴処分となった。 『こち留』では、勾留中のことをユーモアと皮肉を交えながら、こと細かく描いている。さながら人気作家による「留置場マニュアル」ともいえる本の中で、冲方さんは、留置場の実態や警察の取り調べを「笑うべきもの」とつづっている。留置場でどんなことを考えたのか、冲方さんに聞いた。 ●「長年の慣習にしたが
「お前が犯人」何度も責め立て=釈放の男性が捜査批判−大阪府営住宅殺人 大阪府営住宅の殺人事件で逮捕され、処分保留で釈放された鈴木昭さん=19日午後、大阪市北区 大阪市東淀川区で昨年5月、自治会長だった大仲正文さん=当時(74)=が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕され、処分保留で釈放された自治会の鈴木昭・元副会長(69)が19日、同市内で会見し、「証拠がないのに(捜査員から)『お前が犯人だ』と責め立てられ、自供メモを書いてしまった」などと捜査を批判した。会見には伊賀興一弁護士が同席した。 元副会長は昨年5月19日夜、大仲さんの顔面などを鈍器で殴り殺害したとして、先月25日に逮捕されたが、勾留期限の今月18日に釈放された。 元副会長によると、大仲さんとは飲み友だちで親しかったが、事件後の昨年8月ごろから府警に容疑者扱いされ、説明が家族の話と一致しないと、捜査員に「うそをついている。お前が犯
袴田事件の取り調べを録音したテープが事件から半世紀も経って「偶然」見つかったと検察が称している件ですが、その内容の一部が報じられています。共同通信の7日の記事では「容疑を否認する袴田さんを泣き落としながら調べる内容が含まれていた」とされている一方、同日の産経新聞の記事では「容疑を否認する袴田さんに、刑事が自白するよう強い口調や態度で迫る様子がうかがえた」とされており、ややニュアンスが異なっていますが。 http://www.47news.jp/CN/201502/CN2015020701001486.html http://www.sankei.com/west/news/150207/wst1502070054-n1.html もちろん「泣き落とし」というのも、(無実の)被疑者にしてみれば自分の主張に耳を貸してくれない態度であることに変わりはありません。
関連エントリ http://d.hatena.ne.jp/apesnotmonkeys/20140802/p1 ↑ 番組でも取り上げられた「証拠捏造疑惑」について述べています。番組では「疑惑」というよりほぼ「確実」の扱い。 http://d.hatena.ne.jp/apesnotmonkeys/20140715/p1 ↑ 再審請求を伝える記事の紹介。 http://d.hatena.ne.jp/apesnotmonkeys/20130723/p1 浜田寿美男さんの『ほんとうは 僕 殺したんじゃねえもの―野田事件・青山正の真実―』の紹介。これ、ちくま文庫に入らないかな。このエントリで「取調べの録音テープの分析などは現在のテクノロジーを使えばより説得的にやり直すことができそうなのだが……」と書いておいたのですが、この番組で実現していました。 さて、番組を告知する前回のエントリのコメント欄でも
わいせつ物公然陳列の疑いで逮捕されていた、女性向けアダルトグッズ店経営者で、作家の北原みのりさんが12月6日に釈放されたことが、弁護人への取材でわかった。 北原さんは、自らが経営する店舗に芸術家ろくでなし子さんの女性器をかたどった作品を展示していたとして、12月3日に警視庁に逮捕された。弁護人をつとめる村木一郎弁護士によると、北原さんは5日に身柄を検察庁に送られたが、検察官の「勾留請求」が翌6日、裁判官に却下された。検察は準抗告(不服申立て)をおこなったが、東京地裁に棄却されたため、北原さんは釈放された。 ●「不当逮捕」の指摘が出ていた 「勾留」は、逮捕に続いて被疑者の身柄を拘束する手続きで、「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」に加えて、証拠隠滅や逃亡のおそれなどがない限り、認められない。ただ、裁判官が勾留請求を却下することは珍しく、検察統計によると、2013年の勾留請求却下率は1.
「殺人の冤罪で18年ほど刑務所にいたけど、何か聞きたいことある?」想像を絶する海外掲示板のやりとり 冤罪はあってはならないことですが、人間が人間を裁いている限り避けられないのも現実です。 無実の罪でありながら、ニューヨークで起きた殺人の罪で刑務所に18年間服役した男性が、海外掲示板で質問を受け付けていました。 本人からの投稿文は以下のもの。 「1995年に、他の5人と一緒に殺人罪で逮捕された。全員有罪となり、25年〜無期懲役の判決を受けた。全員が最初から無実を主張していたが、僕は1度もあきらめなかった。刑務所の中で自分で調査し、すでに服役をしていた真犯人を見つけることができ、冤罪を証明することができた。 ようやく2年前に、18年の服役をした僕たち6人は釈放された。テレビでも自分のことについてNBCが放送している。 (SNEAK PEEK: 'A Bronx Tale' - NBC News
99年に世論の強い反対を押し切って制定された通信傍受法。薬物犯罪、銃器関連犯罪、集団密航、組織的に行なわれた殺人の捜査に限っては捜査機関に通信傍受が許されており、捜査機関が裁判所に傍受令状を請求し、発付されれば、立会人のもと、令状が指定する場所で10日間以内(最長30日)の傍受活動が行なえるようになっている。 そして今、この通信傍受の制度が改変されようとしている。弁護士の海渡雄一氏がこう話す。 「法務省の中に刑事司法制度特別部会が設置され、今年7月にはまさに盗聴制度の変更についての話し合いが行なわれました。 方向性としては、まず盗聴捜査の適用拡大。現行の重大犯罪だけでなく、振り込め詐欺や児童ポルノ関連、高金利による脱法行為などのヤミ金関連、外国人窃盗団など、発生件数が極めて多い組織犯罪への適用が捜査側から主張されています。 主張どおりに対象犯罪が拡大されれば、警察による盗聴件数は激増するに
【西山貴章】刑事司法改革の最大のテーマである取り調べの録音・録画(可視化)について、適用範囲を著しく狭める可能性の高い素案が14日、公表された。「捜査に著しい支障が生じるおそれがあるとき」は除外するなど、現在の試行範囲から大幅に後退している。議論している法制審議会(法相の諮問機関)の部会メンバーからは、厳しい批判が相次いだ。 捜査や公判の改革案を話し合う法制審の「新時代の刑事司法制度特別部会」で示された。可視化については現在、裁判員裁判の対象事件のほか、知的障害者の事件や地検特捜部の独自事件などで試行されている。法制化に向けて特別部会は1月、制度設計のたたき台となる「基本構想」を提示。(1)裁判員裁判の対象事件について一定の例外を認めつつ、原則、全過程を可視化(2)可視化の対象範囲は取調官の一定の裁量に委ねる――とする2案を示した。しかし密室での取り調べで多くの冤罪(えんざい)を生んでき
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 年末年始は CATV の「AXN ミステリー」チャンネルで『刑事コロンボ』の一挙放送をやっているのでちょこちょこ見ているのですが、70年代につくられた旧シリーズ(このエントリを書いている現在、ちょうど最終話が放映中)の方はその多くを見た記憶があって、懐かしいですね。 でもいま視ると「これ、弁護士ががんばったら無罪になるのでは?」という事件が多いですね。罠をしかけて犯人を自白に追い込む場面が売り物のシリーズですが、アメリカとは司法制度が違うとはいえ日本の最高裁にはこんな判例があります。 裁判要旨 偽計によつて被疑者が心理的強制を受け、その結果虚偽の自白が誘発されるおそれのある場合には、偽計によつて獲得された自白はその任意性に疑いがあるものとして証拠能力を否定すべきであり、このような自白を証拠に採用することは、刑訴法三一九条一項
YOMIURI ONLINE 2012年12月12日 「被害者母「無罪」に嗚咽…舞鶴・高1殺害控訴審」 無罪判決が出た際の遺族についての報道にはいつも複雑な想いをさせられる。 一方、女子高生の母親は、判決理由の読み上げが始まると嗚咽(おえつ)し、約20分間退廷。その後は落ち着き、一点を見つめて聞き入った。 (……) 今年8月の控訴審第4回公判では「娘は今年で20歳になります。成人式にはどんな晴れ着姿を見せてくれたのかと思い浮かべようとしても、15歳の時の姿しか浮かびません」と意見陳述し、「どうして1審で極刑にならなかったのか理解できない」と訴えていた。 記者会見では代理人の細川治弁護士が出席し、「良い結果が出ることを信じていました。とても受け入れられない内容で、悔しく納得できません。このままで終わることはできません。真実が明らかになることを祈り続けます」との母親のコメントを読み上げた。母親
asahi.com 2011年9月23日 「強盗殺人の疑い元作業員再逮捕 別府秘湯殺人で 大分県警」 大分県別府市明礬(みょうばん)の秘湯に近い雑木林で昨年9月、温泉巡りをしていた神戸市垂水区の看護師、横手宏美さん(当時28)が他殺体で見つかった事件で、大分県警は23日、大分市出身の元建設作業員、安藤健治容疑者(33)=死体遺棄容疑で逮捕・起訴=を強盗殺人容疑で再逮捕し、発表した。安藤容疑者は「殺したことは間違いない。横手さんに申し訳ないことをした」と容疑を認めているという。 (後略) 9月11日の「原発やめろ!! !!!デモ」において12名が逮捕され、デモ現場にしか存在しなかったはずの“証拠”を求めて噴飯ものの家宅捜索令状まで出されたことは記憶に新しいところですが、本日(23日)行なわれた「差別・排外主義にNOを!9・23行動」においても逮捕者が出たとのことです。公安にとって最大の関心事
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