昨年9月の海底パイプライン爆破事件は謎に包まれているが、大きな影響を及ぼす可能性も DANISH DEFENCE COMMAND-REUTERS <欧米メディアを騒がせる海底ガスパイプライン爆破事件は「陰謀」だったのか。日本有数のロシア通である2人が対談し、ウクライナ戦争を議論した> ※本誌2023年4月4日号「小泉悠×河東哲夫 ウクライナ戦争 超分析」特集に掲載した10ページに及ぶ対談記事より抜粋。対談は3月11日に東京で行われた。 ※対談記事の抜粋第2回:戦争の焦点は「ウクライナ軍のクリミア奪還作戦」へ 小泉悠×河東哲夫・超分析 より続く。 ――次にお尋ねしたいのは、昨年9月のバルト海底のガスパイプライン「ノルドストリーム」爆破の問題です。 最初はロシアがやったんじゃないかと当然思う。その後、米軍あるいはCIAが実行したという情報が出ましたが、3月7日になって米ニューヨーク・タイムズ紙