愛国精神を詠った歴史上の名歌のみが選出されているのが特徴で、万葉集から幕末まで詠み手も実に様々。選考委員に名を連ねたのは当時の一線級の詩人ばかりでしたが、彼らの意向もあり郷土愛や家族愛を詠った歌も広義の愛国精神の歌として選ばれています。まぁそれでも制約はあり、歴代天皇の歌が選ばれてなかったりもするんですけどね。なにせ当時の基準からすれば天皇は愛国を「詠まれる側」であって「詠む側」ではなかったでしょうから。 かの水戸光圀公の歌も愛国の歌として選出されている 競技かるたの世界には「決まり字」という考え方があります。これは読み札の文字をどこまで確認すれば歌を確定できるかの指針で、例えば小倉百人一首に「む」から始まる句は一首しかないため一文字聞けば歌が確定する一方、「あ」の札は「あさぼらけ」まで読んでもまだ二首候補が残るためギリギリまで駆け引きが要求されます。正確な記憶力が勝負を左右する競技かるた