原油を止めれば北は終わる 米国と北朝鮮のにらみ合いは長期戦になるのではないか。鍵を握るのは中国だ。中国が北朝鮮に原油供給停止を含む制裁に踏み切るかどうか。そこを見極めるまで、トランプ大統領は動かないだろう。 いまの情勢は、戦国時代の「城攻め」に似ている。 北朝鮮の金正恩・最高指導者は防御を固めた城に立てこもる一方、米国は圧倒的な軍事力で城を包囲しつつある。「兵糧攻め」というように、城に立てこもった側は武器弾薬と食料の補給が決定的な弱点になる。弾とメシがなければ戦えない。 いま北朝鮮にとって「弾とメシ」に直結するのは原油だ。北朝鮮は原油の9割を中国からの輸入に依存している。だからトランプ大統領は先の米中首脳会談で中国の習近平国家主席に対して、北朝鮮への原油供給停止を要求した。 中国が応じなければ、米国は北朝鮮だけでなく、中国も経済制裁する構えだ。具体的には、北朝鮮と取引がある中国の銀行や企業