2020年は、米軍によるイランのソレイマニ将軍暗殺という衝撃で幕を開けた。同人はイスラム革命防衛隊の対外介入工作部隊「クッズ」を率い、中東全域で秘密工作を指揮してきたとされる人物。イランからすれば国民の英雄、米国から見れば目の上のたんこぶといったところであろう。 殺されたソレイマニ将軍 ©AFLO そのソレイマニ将軍を殺害したのは、米空軍のMQ-9リーパー無人機であった。ヘルファイア対戦車ミサイル(射程約10km)などの武器を最大で1.7トン搭載して14時間は飛び続けられる性能を持ち、偵察・監視から攻撃まで幅広い任務をこなせることから、今やあらゆる軍事作戦に投入されている無人機だ。 CIA(中央情報局)の指揮下で重要人物の暗殺に使われることも多く、おそらく今回のソレイマニ暗殺作戦も同様であろう。イスラム過激派組織ISの処刑人「ジハーディ・ジョン」を2015年に殺害したのも、やはりリーパーの