グラントワに行ってきた。 内藤廣氏の建築である。 牧野富太郎記念館、海の博物館につづき、私がみる内藤氏の建築は3作目である。 石州瓦と水盤が印象的である。 いたるところ石州瓦である。瓦を使わないとしても、茶褐色のタイルか、コンクリートの打ち放しを茶褐色に塗装している。 やりすぎで食傷ぎみになるといえばなる。悪いわけではない。いいといえばいい。 素材が魅力的なので、その集積によって魅力的な空間ができてはいるが、なんとなく釈然としない。 水盤も素敵である。薄い水盤が中庭に置かれ、子どもたちの格好の遊び場になった。水盤に写る建築がゆれるさまもきれいだ。水はおそらく循環式のものだと思うが、莫大な維持コストがかかるのではないかと気になる。維持にコストがかかれば、じきにつかわれなくなる。水盤はただのだだっぴろい中庭になる。 水盤という建築言語自体も、ある意味、既視感を伴うものだ。直島ベネッセのアネック