大正ロマンを代表する画家・竹久夢二(1884~1934年)が描いたとみられる未公開の美人画が北海道の岩内町郷土館で見つかった。 夢二と交流のあった作家・長田幹彦(1887~1964年)の未発表作品の表紙絵に使われる予定だったとみられる。夢二は長田作品の表紙絵を何度か担当しており、竹久夢二美術館(東京)は「夢二の作品の可能性が高く貴重な発見だ」としている。 見つかったのは、赤や青色の浴衣に身を包んだ女性が、かんざしに手を添えたもの=写真=と、手鏡を持っている姿を描いた2枚の表紙絵。いずれも「朝寝髪」「幹彦作」と書かれ、赤色の円の中に「S」の文字を施した夢二のサインが入っている。 長田は岩内町を題材にした作品を発表しており、その縁で長田の孫の妻が2003年、東京都新宿区の自宅書斎に眠っていた遺品を、岩内町郷土館に寄贈していた。 表紙絵は、郷土館が長田の特別展を開催するために資料整理をしていて見