去る4月2日、都内のモンベル東京営業所(港区高輪)において、「雑誌『岳人』の出版事業承継について」の記者会見が行なわれた。 これは、中日新聞社が65年の長きにわたって担ってきた山岳雑誌『岳人』の出版業務を、モンベルのグループ企業であるネイチュアエンタープライズが引き継ぐに至る経緯を発表したものだった。 山岳、アウトドア関連の業界関係者のなかでも、年明けころからちらほらと囁かれていた『岳人』の行方であったが、それを明確にする会見となった。国内においては、老舗の『山と溪谷』とともに人気はもちろん、その存在意義をも二分する雑誌だっただけに、去就については多くの人々の注目を集めたようである。 今回の会見は、中日新聞社とネイチュアエンタープライズ社との共同記者発表という形をとっており、中日新聞東京本社(東京新聞)の事務局長である鷲見(すみ)卓さんと、モンベルグループの会長、辰野(たつの)勇さんが出席