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ブックマーク / ohnosakiko.hatenablog.com (14)

  • 会田誠の作品について(5/1トークより抜書き) - ohnosakiko’s blog

    去る5月1日、大阪で行われた合宿勉強会「集まるのが大事vol.2」(テーマ=反抗)の二日目に登壇し、以下のような内容で90分ほどのトークをした。 「反抗 vs 反抗 」の外へ―性的表現と性差別批判の弁証法― 【概要】 美術に現れる女性の裸体表現は、かつては神話の文脈と宗教の縛りの間にあったが、次第にその制約を離れ、個としての性表現へと変化・多様化してきた。一方フェミニズム批評による美術史の読み直しにより、作品中の男性視点や性規範が指摘されるようにもなった。近年は強い反発と撤去要請が起こるような事案も散見される。 議論を呼んだ主な女性ヌード表現及び批判の文脈を辿り、「反抗 vs 反抗」の隘路から「外」に出る視点について考える。 【内容】 ① 「女を見る」をめぐる男/女の非対称性 ② 西洋美術における女性ヌードの位相 ③ 近代日の西洋美術、性道徳の受容 ④ 「性差別」という批判の始まり ⑤

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    notio 2021/07/15
  • 加害の引き受けと陥没のエレガンス/藤井健仁展テキスト - ohnosakiko’s blog

    鉄を素材に彫刻を作り続けている藤井健仁の個展「ABJECTION X」が、来週から日橋高島屋S.C.館6階美術画廊Xにて開催されます。DMに掲載された拙文を、作家の了承を得てこちらに転載します。 ● 加害の引き受けと陥没のエレガンス 労働 アートと呼ばれるものの輪郭がすっかり曖昧となった現在、絵画と彫刻はそのモダニスティックな形式を依然として維持し、「芸術の場所」を確保しているかに見える。彫刻というオーソドックスなジャンルからスタートした藤井健仁は、その「芸術の場所」が排除してきた様式であるお面と人形を、自身の制作の中心に据えてきた。 お面とは、顔面に装着することで何者かになり代わるアイテムであり、人形は小さな人型に何者かが託されたものである。いずれも代替物としての役割を果たすがゆえに、何の役割を果たさずとも「芸術の場所」を占めることのできる彫刻にはない通俗性や商業性を帯びることになる

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    notio 2019/12/15
  • なごやトリエンナーレについて『情況』2019秋号に寄せたテキスト - ohnosakiko’s blog

    あいちトリエンナーレ2019と同時期に開催された「なごやトリエンナーレ」について、『情況』2019秋号の「あいちトリエンナーレ逮捕事件の真相 謎の団体を解剖する! なごやトリエンナーレ」というインタビュー記事の後に、論評「「なごやトリエンナーレ」への視角」としてテキストを寄せています。 発売から一ヶ月以上経ちましたので、こちらに拙テキストの全文を掲載しておきます。 ● 受動的「自由」の拒否から立ち上がる世界への「強制」 芸術は能動的な行為とされている。美術ならば物やイメージに働きかけ、その結果としての作品によって観客や社会に働きかける。今年のあいちトリエンナーレはまさにそのような芸術の能動性を寿ぐものだった。だが「超芸術」を標榜するなごやトリエンナーレに、芸術的能動性はない。唯一の能動的行為として当初からあったのは、サイトに掲載された「無上の時代」というステートメントのみである。 7月31

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    notio 2019/11/21
  • 「美」とルッキズムをめぐるメモ - ohnosakiko’s blog

    もうほとんどの人が忘れたと思われる宮崎県日向市のCMへの「ルッキズム」観点からの批判、ルッキズムに囚われがちな一人として悩ましい部分があった。 たとえば、スマートな人の外見が(そうでない人より)好みだということと、それを一般化して語ることとは区別すればいい‥‥‥で当にいいのか。 厳密に言えば、区別するのは難しい。世の中にスマート>デブという権力勾配がある中では、「私は太った人よりスマートな人が好きです」という"個人的"言明も、ルッキズムだと見なされるかもしれない。 ルッキズムは単に容貌差別(容貌至上主義)というだけではなく、太っているより痩せている方が、背が低いより高い方が、顔が大きいより小さい方が、鼻が低いより高い方が、目が小さいより大きい方が、肌が黒いより白い方が‥‥(相対化されてきた部分もあるが)という西欧中心的価値判断を含んだものだ。 「太っているより痩せている方が美しい」という

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    notio 2017/09/21
  • ジェンダー平等社会のエロの位相、あるいは欲望と配慮の関係 - ohnosakiko’s blog

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    notio 2017/07/21
  • カストリ雑誌の付録 - ohnosakiko’s blog

    義父宅で片付けの手伝いをしていて見つけた。義父によれば警察署に勤めている時に誰かにもらったものらしい。 裏には「眞相実話・十二月号・別冊附録」とあり、ビアズリーを真似たようなイラスト。掌サイズ。紙質も印刷も粗悪。 『眞相実話』は、戦後数多く出版されたカストリ雑誌の一つ。ネットで検索したらトランスジェンダーで性文化の研究者、三橋順子氏のサイトが上がってきた。 『眞相実話』は昭和24年(1949)5月創刊で、出版社は東京千代田区富士見町の「眞相実話社」。 B5版薄手が主流だった「カストリ雑誌」に対して、半分のハンディなB6版で、頁数が150〜160頁とかなり厚みがある。 定価は別冊共で60円。 表紙に「特ダネ実話雑誌」と銘打っているように、取材力を売りに、それまで盛行していた「猟奇雑誌」「暴露雑誌」とは一線を画そうとしていた。 表紙も他誌に比べると地味だが、でも、やっぱり内容はエロ・グロ中心。

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    notio 2016/02/22
  • 『原節子、号泣す』を読む - ohnosakiko’s blog

    小津安二郎は、その監督生涯を通して一番多く女優を泣かせた監督であった。 ‥‥‥という一文で始まるユニークな小津安二郎論、『原節子、号泣す』(末延芳晴、集英社新書、2014)を読んだ。 原節子と言えば戦前から戦後にかけて夥しい数の映画に出演した大スターで、「永遠の処女」「日のグレタ・ガルボ」などと呼ばれ、小津監督の亡くなった1963年に43歳で引退して鎌倉に引きこもってからは一切のメディアに出ないまま、94歳に至る今、生ける伝説となっている女優。 書は、小津映画のミューズとも言われた原節子という不世出の女優の「泣く演技」の分析を通して、小津安二郎の思想に迫っていくという内容だ。筆者の丁寧で熱の籠った筆致に強い牽引力があり、ミステリーを読むようにワクワクしながら読み進めることができた。以下、内容をおおまかに紹介。 現存する37の小津作品のうち、監督が女優に泣かせている作品は30に上ると

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    notio 2015/02/11
    原節子に対してそこまで興味を持っているわけではないのだけど、ちょっと興味はある。
  • 自分の文章が入試問題に使われること - ohnosakiko’s blog

    センター試験の国語に「クソリプ」「パクツイ」問題 著者「俺が正解できるのか」 - ねとらぼ 上のタイトルだけ読んで一瞬「センター試験の問題に、クソリプとかパクツイという単語を散りばめたテキストが採用されたのか、すごいな」と思ったらそうではなく、佐々木敦氏の『未知との遭遇』(筑摩書房)の中のツイッターについて論じられている箇所からの引用で、そこにツイッター・ジャーゴンである「クソリプ」や「パクツイ」に相当する事例が出されているということだった。 ↓問題文 大学入試センター試験 | 解答速報2015 | 予備校の東進 問2で思わず笑ってしまった。『教えて君』と『教えてあげる君』の関係を記述した5つの文から正解を選ぶのだが、「これを作った人、それぞれ具体的な例を思い浮かべていたでしょ」と思えて仕方ない。いや絶対そうだ。試験会場で笑いをかみ殺した受験生もいたのでは。 著者の佐々木氏は自身の文章が掲

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    notio 2015/01/19
    まあねえw ある意味この手の読解問題は過去の反省に立っているから、これぐらいになっているともいえるのかも。これを文脈の変化とみていいのだろうか、とも。
  • 岡田斗司夫と「おじさん×若い女」のあるある感 - ohnosakiko’s blog

    頭の悪そうなタイトルしか思い浮かばない自分の頭の悪さが恨めしい。今回も自分のブコメの長い補足として。 岡田斗司夫、流出キス写真は物 過去の驚愕「80股!」も告白 :J-CASTニュース ohnosakiko 男女 「80股」って言ったのはこの「スキャンダル」をトンデモ方向の笑いに包んでこれ以上「醜聞」ぽくしたくないという元オタキングの大衆心理操作()じゃないかと睨んでる。だとしたらなんか考えることがカワイイと思った http://b.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20150112#bookmark-238825254 最初「偽物」だと言っておいて証拠が出たら認めるところがみっともないという声が多いが、多分人もそれは自覚していて、その空気を思い切り斜め上方向に持っていって「この人、一般人の常識じゃ測れないわ」という苦笑と諦めを引き出すために、「80股」と言っているような

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  • ピンクのダサ/イケが男性にわからないのは当たり前 - ohnosakiko’s blog

    数日前、「ダサピンク現象」関連の某記事に以下のようなブコメをつけた。 ohnosakiko (「女性はピンクが好き」という統計結果とダサピンク批判は両立するのだが、そこが理解されないのは多分一般的な男性にはダサいピンクとイケてるピンクの違い(その重要性)がわからないからじゃないかと思えてきた。 http://b.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20150106#bookmark-238237822 今更クドいがおさらいしておくと、ダサピンク現象とは、主に男性管理職が「女向けだからピンクでしょ」という考えで製品の色を決定した結果、女性消費者から「これじゃない」と思われがち、というケースを「象徴とした」現象。実際にそういうことが起こっているという声は、こちら(大の最初の記事に引用されている)にあるし、この後同じような発言を幾つかtwitterで見た。 色に限らず、「女/男向け

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    notio 2015/01/08
    おそらく、私は本質的には見抜けないのだろうなぁと思ったりした。
  • 美大生の関心、山脈地形図、砂漠のオアシス - ohnosakiko’s blog

    最近Twitter上で気になった、美大生に関する呟き。 そういや、先週末のゲンロンカフェのあとのバータイムで、美大生の関心の幅が狭くなってきていて、マンガなどのサブカルチャーに関心を示さないひとが目立つ的な話をきいた。— 伊藤 剛 (@GoITO) 2014, 11月 16 @GoITO こんにちは。先日ゲンロンカフェでお話させて頂いた柴田と申します。「関心を持たない」というよりは、楽しむけれど、「アート>サブカルチャー」と、深く考えずに決めつけている、という見解です。どちらにしろ、自分の関心を自分で狭めていることに間違いはないのですが。— 柴田英里 (@erishibata) 2014, 11月 17 ↓2RT、アート、サブカル(オタクカルチャー)の無意識的なクラスタリングが強化されているように感じる。だから大学の講義で、アニメ見せたりして、楽しむだけではなく、アニメからも思考するに値す

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    notio 2014/11/19
    んー、最近の若い人の中には必死にそうであると思い込むような人も見受けられていて、そこら辺が狭苦しいというより息苦しい感じがする時があったりで、それもまた島宇宙の要因の一つかなぁとも。
  • 好きなアーティスト、嫌いなアーティスト2 - ohnosakiko’s blog

    昨年に引き続いて、地方の某私立芸大で持っている講義の中で、「好きなアーティスト、嫌いなアーティスト」のアンケートを取ってみた。 美術学部18人、デザイン学部38人。男女比は女子が8割強を占める(大学全体でも女子割合は7割くらいか)。 「美術、あるいは美術周辺の視覚表現で」と言ったが、違うジャンルの人の名も挙がっている。昨年も名前が出たアーティストには * を付けている。 ●好きなアーティスト 1位 奈良美智*、ミュシャ*、宮崎駿*(3票) 2位 会田誠*、ロックウェル*、天野喜孝*、クールベ、井上涼、大友克洋、吉岡徳仁、マリーニ*モンティーニ(2票) 3位(1票、多いのでジャンル別にした) ▷画家、美術家 月岡芳年、田淵俊夫*、草間彌生*、オノヨーコ、杉博司、大竹伸朗、磯江毅、奥田エイメイ、池永康晟、深堀隆介、松井冬子 レンブラント*、フェルメール*、モネ*、ルノアール、ゴッホ*、ゴーギ

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    notio 2014/11/12
    FFのキャラクターデザインは6までが天野さん、7以降は野村哲哉さんなのですが、表面的なイメージだとおそらくは天野さんだろうなぁ。その後もイメージイラストを描いているし。
  • 葬式ビジネス - ohnosakiko’s blog

    6月末に義母が急死し、仏式の葬儀を上げた。初七日を葬儀の日に行い、翌週から七日ごとにお坊さんが来てお経を上げている。夫の実家にいるのは義父一人なので、いつも私が同席する。 毎回、お経のを手渡され、「はい、では11ページを開いて下さい。3回繰返します」「次、15ページです」とお坊さんが言うのに従って般若心経を唱えるのにも、だいぶん慣れてきた。 それはいいのだけれど、この1ヶ月、些細だがちょっと面倒くさい問題が持ち上がっている。 自分や夫の葬儀をきっちりやってほしいと思っていたらしい義母は、近くの葬儀会社の会員になっていた。そこに段取り等を相談して、どこのお寺に頼むかという話になった時のこと。義父の家は浄土真宗。 「このあたりは浄土真宗のお寺は少ないし、いろいろと細かいことが面倒なので、わりと融通の利く臨済宗ではどうか」と葬儀会社の人に言われて、義父は(の実家は臨済宗だし)「まあいいか」と

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    notio 2014/08/02
    お坊さんに「仏教の葬儀ってお金かかりまねぇ」とクリスチャンの私が聞くと「献金額を考えれば安いと思いますよ」と返されてお互い笑ったことを思い出した。/死んだ時の仏だのみ、というジョークを言ってたなぁ。
  • 義父の従軍記 - ohnosakiko’s blog

    数ヶ月前、夫の実家に行った時、義父が「実は自伝を書いておってな」と言った。 「自伝って子どもの時からの?」と訊くとそうではなく、戦争に行った時のことを思い出して書いていると。 義父は毎年ずっと「戦友会」に出席し、長い間幹事もしているらしい。その「戦友」達もほとんど他界してしまい、残りの人ともあまり会うことがなくなった。共通の話題を持つ者が少なくなって、ふと「従軍記」を書く気になったらしい。 昭和2年(1927年)に生まれ、岐阜県の山村に育った義父は16歳で陸軍の少年航空兵に志願し、兵学校での訓練を経てベトナム、カンボジア、インドネシアなどの南方に行っていた。 現地に到着するまでの間に、一度船団がグラマンに襲撃されて海に投げ出されたが助かり、上陸後はあまり戦闘らしい戦闘はなく、捕虜になって一年過ごしてから帰国したという。捕虜生活は比較的自由で、異国の風物を楽しむゆとりさえあったそうだ。 「ん

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    notio 2011/08/19
    知り合いの祖父は近年クリスチャンになった人で、信仰告白に戦争中の懺悔を書いていた。また、従軍当時を楽しく、懐かしそうに私に話してくれた。どちらも同じ人間なのだろうと感慨深く思った。
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