<二大経済大国が高関税をかけあう異例の事態。成長率が高くドルも強い今のアメリカなら、中国の報復関税によるマイナス効果も吸収できる> ドナルド・トランプ米大統領は貿易戦争で中国を追い詰めるのに、最高のタイミングを選んだようだ。アメリカは年500億ドル相当の中国製品に追加関税を7月6日に発動し、対抗して中国もすぐ同じ規模の米国産品に報復関税を実施した。制裁と報復を繰り返す「貿易戦争」の始まりだ。 だが米エコノミストはトランプ政権の中国製品に対する追加関税について、2018年のアメリカの経済成長に大した害はないと予想していることが、Newsweek/IBTが行った調査で明らかになった。 むしろ形勢が不利なのは中国経済の方だ。もし全面的な米中貿易戦争に発展すれば、失うものが多いのは中国側だとエコノミストたちは指摘する。 同時に、トランプの好戦的な態度は、中国を交渉のテーブルに引きずり出すための戦略