漫画家・浦沢直樹のはじめての展覧会が、東京・世田谷文学館で開催されている。 浦沢直樹は『YAWARA!』『MASTERキートン』『Happy!』『MONSTER』『20世紀少年』など、発表してきた作品すべてを「代表作」と呼べる、稀代のヒットメーカーだ。1983年のデビュー以降、33年間一度も手を休めず、漫画を描き続けてきた。 本展では、単行本一冊丸ごと分の原稿展示をはじめ、ストーリーの構想メモ、ネーム、秘蔵のイラストやスケッチ、少年時代の漫画ノートまで、浦沢直樹の創作に触れることができる膨大な手稿が公開されている。展示タイトルどおり、まさに「描いて描いて描きまくる」を体感できる内容になっている。 会期の中盤になってしまったのだが、筆者も浦沢作品の大ファンのため、本展は絶対に見ておきたい展示だった。以降は親しみも込めて「浦沢さん」と呼ばせていただきたい。 圧巻だったのは、壁を覆いつくす膨大な