「はやぶさ2」が地球帰還に向けて第2期のイオンエンジン運転を開始した。9月まで運転が行われ、11~12月に地球に帰還する予定だ。 【2020年5月18日 JAXA はやぶさ2プロジェクト】 昨年11月13日に小惑星リュウグウを出発した探査機「はやぶさ2」は、同12月3日から今年2月20日まで第1期のイオンエンジン運転を行ってリュウグウから離れる軌道に移った後、今年末の地球帰還を目指して慣性飛行(推力を使わない公転運動)を続けてきた。(参照:「「はやぶさ2」地球帰還を開始」/「「はやぶさ2」、第1期イオンエンジン運転完了」 ) 「はやぶさ2」の地球帰還までの軌道と運用。9月まで第2期イオンエンジン運転を行い、その後はスラスターでの精密誘導を経て11~12月に地球に到達する(※各軌道の線は概念的なもので、違いを誇張して描かれている)(提供:JAXA) 5月12日7時00分(機上時刻、日本時間)
2019年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」が2度に渡るサンプル採取を実施した小惑星「リュウグウ」。現在のリュウグウは時折地球に接近することもある地球近傍軌道を周回していますが、数十万~数百万年前には現在とは異なり、今よりも太陽に近づく軌道を描いていた可能性を示す研究成果が発表されました。 関連 ・リュウグウとベンヌの起源と歴史に迫る研究、天文学者ブライアン・メイも参加 ・リュウグウはかつて彗星だった? 表面の6割が有機物とする研究成果 ・小惑星リュウグウ、表面の岩はほとんどがスカスカだった ■太陽により変性したとみられる赤黒い物質と変性していない青白い物質の分布から推定タッチダウン直後の「はやぶさ2」から撮影されたリュウグウの表面(Credit: JAXA、東京大、高知大、立教大、名古屋大、千葉工大、明治大、会津大、産総研) 2019年2月22日(日本時間)に
土星の衛星タイタンの北極付近の湖のイラスト。湖の沿岸は高く盛り上がり、壁のように切り立っている。地球の湖との比較から、タイタンの湖の少なくともいくつかは、かつて地下で気体の爆発が起きたことによって形成されたと考えられる。(ILLUSTRATION BY NASA/JPL-CALTECH) 土星最大の衛星タイタンは奇妙な天体だ。太陽系の衛星で唯一、厚く濃い大気に包まれている。そして、私たちが知るかぎり、地球以外で唯一、永続的な湖や海がある。ただし、タイタンの湖や海を満たしているのは水ではなく、液体のメタンやエタンだ。(参考記事:「まるで地球、衛星タイタンの驚くべき写真」) だが、その湖は想像以上に奇妙なものであるかもしれない。このほど科学者のチームが、今は亡き土星探査機カッシーニのデータを分析した結果、タイタンの湖は、地下で起きた爆発によって形成された可能性があるという論文が、9月9日付けで
太陽系の最も外を回る惑星、海王星のさらに外側に存在すると考えられている、直径が20キロより小さい無数の小天体の一つを、国立天文台などのグループが見つけることに成功しました。こうした小天体は惑星がつくられる材料と考えられ、太陽系の成り立ちの解明につながる成果として注目されています。 こうした小天体について国立天文台や京都大学などのグループが独自に改良した小型の望遠鏡を使って観測を行った結果、直径およそ2.6キロの小天体1つを見つけることに成功しました。 国立天文台によりますと、海王星より外にあるこの大きさの小天体を実際に確認したのは世界で初めてだということです。 小天体は惑星の材料になったと考えられ、衝突と合体を繰り返して地球などの惑星ができたとされています。 しかし海王星の外側では衝突の確率が低く、惑星にまで大きくならないまま残ったとみられています。 研究グループは観測を基に小天体の数につ
NASAの土星探査機カッシーニが撮影したエンケラドスの間欠泉。間欠泉からは氷状の物質が噴出している。(PHOTOGRAPH BY NASA, JPL-CALTECH/SPACE SCIENCE INSTITUTE) 土星の小さな衛星エンケラドスには間欠泉があり、宇宙空間に向けて海水を噴き上げている。海水には水、塩、シリカ(二酸化ケイ素)、炭素を含む単純な化合物など興味深い物質が含まれていて、その多くは生命の素材である。 そして今回、すでに運用を終えた土星探査機のデータを解析している科学者たちは、さらに面白そうな物質を発見し、6月28日付け科学誌『ネイチャー』に発表した。数百個の原子が環状や鎖状に並んだ有機高分子だ。 これまで太陽系で地球外生命が見つかる可能性が最も高いのは木星の衛星エウロパだろうと考えられてきたが、エンケラドスが取って代わることになるかもしれない。(参考記事:「【解説】木星
NASAの火星探査車キュリオシティは、土壌の成分を調べるために、火星の岩にドリルで深さ5センチの穴をあけた。(PHOTOGRAPH BY NASA) 2012年以来、火星の表面を探査車が走っているのを、皆さんは覚えておられるだろうか? NASAの火星探査車「キュリオシティ」は、私たちの火星観を一変させた。(参考記事:「キュリオシティ、いよいよ本格稼働へ」) そして今回、かつての火星には炭素を含む化合物、すなわち有機分子があったことが明らかになった。有機物は、生命の主な材料になる物質だ。キュリオシティの調査から、火星の表面に大きな有機分子が見つかり、6月8日付け学術誌『サイエンス』に論文が発表された。(参考記事:「祝3周年!素晴らしき火星探査フォトギャラリー」) 1970年代に始まった火星の有機物探査が、初めて決定的な証拠をつかんだことになる。これまでの実験でも有機物の存在を示唆する結果は出
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