国立長寿医療研究センターと島津製作所などの研究グループは、微量の血液からアルツハイマー病の発症に影響するとされるタンパク質などを計測し、アルツハイマーにつながる病変の有無を早期に高精度で判定できる技術を開発した。31日付のネイチャーオンラインに発表した。血液からの検出法の確立は世界初で、アルツハイマー病の鑑別や治療薬開発などに役立つと期待される。 アルツハイマー病は、発症する20〜30年前から脳内に異常タンパク「アミロイドベータ」がたまり始めることが知られている。蓄積の有無を確かめるには、脳脊髄液を採取するか、高額な検査を受ける必要がある。 グループは、アルツハイマーの原因物質とされるアミロイドが脳にたまり始めると血液中に流れ出なくなり、血中に流れるその他2種類のアミロイドとの量に差が出ることに着目。この比率を計測し、脳内蓄積の有無を判定する検出法を編み出した。結果を検査で確認すると、アミ