第15回全国犯罪被害者の会大会を終え、取材に応じる岡村勲顧問(右)と松村恒夫代表幹事=11日、東京都千代田区(滝口亜希撮影) 犯罪被害者や遺族の権利確立を訴えてきた全国犯罪被害者の会(あすの会)が解散することが11日、分かった。東京都内で同日開かれた大会で、存続期間を6月3日までとする規約改正案が承認された。被害者や遺族が刑事裁判に参加し、被告人質問などをすることができる被害者参加制度の実現などに尽力してきたが、会員が高齢化し、被害者遺族をめぐる環境が一定程度、整備されたことなどが理由。約18年の活動に幕を閉じることになった。 設立メンバーの一人で顧問の岡村勲弁護士(88)は「被害者のことばかり考えていた18年だった。活動を支援してくださった全国の方々に感謝している」と話した。 岡村弁護士の妻、真苗さん=当時(63)=は平成9年10月、東京都内の自宅で面識のない男に殺害された。男は、岡村弁
イタイイタイ病の被害地域近くの神通川。中央は富山空港=富山市で2016年11月7日、本社ヘリから小関勉撮影 イタイイタイ病(イ病)の発生地域を流れる富山市の神通川の水に含まれる3種の重金属(亜鉛、鉛、ヒ素)の量が環境基準値を下回り、10年余にわたって自然界レベルを維持していることが分かった。イ病の原因物質・カドミウムは1999年に自然界値に戻ったことが判明している。被害住民が原因企業を提訴して9日で50年。72年の勝訴後に結んだ公害防止協定で、原因企業が住民側の立ち入り調査を認め、共に取り組んできた公害対策の成果だ。
「銃規制がされるまで自分たちの経験を発信し続ける」と決意を固めた高校生たち。左からブライアン・クックさん、モーガン・ウィリアムズさん、モニサ・オイセンさんら=米フロリダ州パークランドの高校銃乱射事件の現場近くで16日、國枝すみれ撮影 現場の映像 SNSで拡散 【パークランド(米南部フロリダ州)國枝すみれ】17人が犠牲となる銃乱射事件が起きた米南部フロリダ州の高校では、死のふちに立たされた生徒たちが、銃規制に取り組まない政治の無策に怒っていた。生徒らは「変化が起きるまで声を上げ続ける」と決意し、現場の生々しい映像をソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などで積極的に拡散している。 現場となったマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の近くで16日、追悼式が催されていた。「私たちは怒っている。空約束はうんざり」。友人5人で参加したモニサ・オイセンさん(15)が言う。「私たちは死を見た
「誘拐された」過去明かす=野田女性活躍相 衆院予算委員会で立憲民主党の阿部知子氏の質問を聞く野田聖子女性活躍担当相(中央)=2日午後、国会内 野田聖子女性活躍担当相は2日の衆院予算委員会で「私自身は、性暴力ではなかったが(小学)1年生の時に誘拐されたことがある」と明かした。立憲民主党の阿部知子氏が、女性への性暴力に関して政府対応をただしたのに答えた。 〔写真特集〕野田聖子氏~総務相、因縁の郵政担当に~ 野田氏は「その時のことを50年たった今でもいろいろ覚えているし、嫌な気持ちになることがある」とも語った。 性犯罪については「被害を訴えることをちゅうちょし、潜在化するケースが多い」と指摘した上で、「被害者が負担なく支援を受けられる体制の構築が重要」と強調。医療面や心のケア、法的支援などに一括して対応する支援センターの全国整備などに取り組む考えを示した。(2018/02/02-17:54) 【
女子体操選手らに治療を装って性的虐待を繰り返したとして、米ミシガン州の裁判所は24日、米国体操協会の元チームドクターに禁錮40~175年の判決を言い渡した。7日間の法廷では五輪金メダリストを含む156人が被害を証言。対処しなかった同協会の不手際も問題になり、全米の注目を集めている。 問題を追及してきた地方紙インディアナポリス・スターなどによると、判決を受けたのは、州立大や同協会で働いてきたラリー・ナサー被告(54)。1998年から2015年の7人の少女へのわいせつ行為を認めている。選手たちは診察台の上で被害を受け、6歳の頃に被害を受けたケースもあるという。 裁判官は同被告に対し、「あなたは刑務所の外を(自由に)歩くに値しない」「あなたに判決を下すのは私にとって名誉だ」と述べた。 被害を訴えた選手には、女子代表としてともに2012年ロンドン、16年リオデジャネイロ両五輪で金メダルを獲得したア
群馬大病院で同じ男性医師(退職、懲戒解雇相当)の手術を受けた患者が相次ぎ死亡した問題で、群大病院は21と22の両日、遺族らに改革状況の説明会を実施した。 遺族らは病院側の取り組みに一定の評価を示す一方で、根源となった医師の多忙化などを懸念材料に挙げた。 説明会は両日合わせて計21組31人に対して実施。病院側は、改革の取り組みとして、患者への説明に看護師が同席するほか、説明の録音を試験的に始めていることなどを報告した。 これを受け、遺族と被害者対策弁護団は22日に記者会見。「医療の質と安全のための改善と改革の目標は高く評価できる」とする一方で、「医師の多忙化が医療事故の根源でもあるが、そこへの意識が欠けている」などと指摘した。 腹腔鏡手術を受け80代の父を亡くした遺族会代表の木村豊さん(49)は「患者メーンにした取り組みを進めてもらっているが、今後よりよいものにしてほしい」などと話した。 群
幼い頃に2度、性暴力の被害を受けた心理カウンセラーの女性が、親子向けの性教育セミナーを始めた。「私のように苦しむ子どもを無くしたい」。性の問題をタブー視せず、正しい性知識で身を守って欲しいと願う。 「プライベートパーツと呼ばれる口、胸、性器、肛門(こうもん)は、命をつなぐ大切な場所。勝手に触ろうとする人には『やめて』『嫌だ』と言って、逃げて良いです」 昨年12月、大阪市西区であったセミナーで、大阪府吹田市の柳谷和美さん(49)が呼びかけた。参加者は、未就学児や小学生とその母親ら計26人だった。 柳谷さんは、自らの出産シーンの動画を映し、男女の体の違いや子どもが生まれるまでの流れなどを説明。望まぬ妊娠や出産を防ぐため、「人を好きになることはとてもすてきなこと。でもセックスだけが愛情表現ではない」と訴えた。 親子を対象にするのは、性の…
米国の超人気歌手、テイラー・スウィフトさん(27)が性的暴行を受けたとして男性ラジオDJを訴えていた民事裁判で、勝った。 米国内では大ニュースだったが、日本の一般紙では読売新聞が8月15日夕刊で「スウィフトさん 『セクハラ勝訴』/米、賠償金は1ドル」、東京新聞が同16日夕刊で「スウィフトさん勝訴」と報じたぐらいで、残念だった。 米メディアなどによると、発端は、2013年6月。コンサート前の写真撮影会でスウィフトさんが男性DJらと写真を撮った時、DJがスウィフトさんのスカートの中に手を入れてお尻を触ったという。スウィフトさんは泣き寝入りせず、ラジオ局に訴えたところ、DJは解雇された。DJが「事実ではないセクハラ行為で解雇された」としてスウィフトさんに損害賠償請求訴訟を起こしたのに対し、スウィフトさんはセクハラをされたとし…
1年前に神奈川県相模原市の障害者施設で起きた事件を思い、熊本地震で被災した母と障害がある娘が詩をつくった。奪われた入所者19人の尊い命が問いかけるものとは……。「障害者も地域の中で生きている。あなたの隣にいる誰かと同じだよ」と2人は訴える。 熊本県益城町の高校2年生、橋村ももかさん(16)は脳性まひの障害を持って生まれた。車椅子で暮らし、中学生になる前には気管を切開。声も失った。両目の瞬きと足の動きでコミュニケーションをとる。 昨年4月の熊本地震で、両親と妹、弟と暮らす一軒家が全壊した。避難所暮らしや車中泊を経て、昨年7月、仮設住宅に移った矢先、「津久井やまゆり園」で事件が起きた。 「こんなこと本当に起こるのって、信じられない気持ちが大きかった」と母、りかさん(45)。19人が殺害された事件の実感と悲しみがこみ上げてきたのは、遺族の意向を受けた警察が犠牲者の氏名などを公表しないと知ったとき
富永幹さん(9) 「お兄ちゃんだよ」。妹の菜桜ちゃん(5)、里穂ちゃん(5カ月)と一緒に=父の岳さん提供 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が刺殺された事件から1年。障害がある人もない人も大事にされ、豊かに生きられるなら、誰にとっても暮らしやすい社会になる。障害者と家族の声を紹介する。 富永幹さん(9) 妹できて、すっかりお兄さん 生まれてすぐにダウン症と分かった富永幹さん(9)。父の岳さん(40)は「しっかりと根を張り、太い幹を伸ばす木のように育ってほしい」との願いを込めて名前を付けた。 障害児も預かる保育園で、先生がありのままを受け入れてくれた。周囲の子供たちにも変化があった。運動会のリレーで最初は「幹がいるから負ける」と言っていたが、話し合って「幹だけ4分の1周にしてあげて」と先生に訴えて実現。力を合わせてゴールした。現在は小学校の特別支援学級に通う。
知的障害がある当事者たちが自ら声を伝えるインターネット放送局が、大阪にある。設立準備のさなかだった昨年7月、神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害された。「いきてたらあかんのか」。1年がたつのを前に、事件と向き合って番組を作った。 横浜から高速道路を使って1時間あまり。相模湖近くの山あいにあるやまゆり園を、6月末、知的障害がある永井広美さん(44)が花束を持って訪ねた。 傍らには、小型のビデオカメラを構えたスタッフ。大阪府東大阪市の社会福祉法人「創思苑(そうしえん)」が立ち上げたネット放送局「パンジーメディア」の撮影だ。東大阪から3日間の日程で、園入所者の保護者や、地元の社会福祉法人に取材し、最後に事件の現場を訪ねた。 入所者たちは施設建て替えのため転居し、電気が消された園は静まりかえっていた。「山奥の施設で暮らすより、にぎやかな地域に住むほうがしあわせだと思
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