22日に行われた「即位礼正殿(せいでん)の儀」は、参列者への配慮が一部加わったものの、平成の前例をほぼ踏襲した。政教分離など憲法上の疑義は将来の課題として残る。一方、同日夜に始まった祝宴「饗宴(きょうえん)の儀」では、皇族方の負担を減らすため、前例が見直された。 午後1時過ぎ、皇居・宮殿の正殿・松の間。天皇陛下が即位を宣言する「おことば」を述べると、安倍晋三首相が「寿詞(よごと)」を返した。首相が「ご即位を祝し、天皇陛下万歳」と発声し、衆参両院議長らが唱和すると、陸上自衛隊による祝砲21発が鳴り響いた。 この間、陛下は玉座の「高御座(たかみくら)」に立ち、主権者の国民を代表する首相らは約1・3メートル低い松の間の床から陛下を仰ぎ見た。 儀式は、憲法の定める天皇の国事行為として行われた。ところが高御座やその中に安置された剣と璽(じ)(まが玉)は、天照大神(あまてらすおおみかみ)の命を受け、孫