ポルトガルの著名な微生物学者による「哺乳類は恐竜の統治により生殖サイクルの加速を余儀なくされ、長寿の鍵となる遺伝子が排除された」という仮説が注目を集めている。 提唱したのは、老化を自然な過程ではなく病気だと考える学者のひとりであるジョアン・ペドロ・デ・マガリャエスだ。彼は学術誌「BioEssays」に掲載された論文のなかで、「ヒトを含む哺乳類は本来、もっと長く生きられる生物だった」と主張している。 もっと長く生きられる生物だったが、恐竜時代を生き抜くために長寿型から繁殖型へと進化した──具体的には、長寿に関連する遺伝子を失ったり不活性化したりするなど、細胞構造を変えた可能性があるという。 彼はこれを「長寿ボトルネック仮説」と呼んでいる。 「恐竜が支配的な捕食者であった1億年以上の間、哺乳類は一般的に小さく、夜行性で、短命だった」