日本新聞協会がこのほど公表した最新データで、一般紙の総発行部数が3000万部を大きく割り込み、2800万部台まで落ち込んだことが明らかになった。この5年間で失われた部数は1000万部。平均すると、毎年200万部ずつ減っている計算だ。もし今後もこのペースが続けば、15年後に紙の新聞は日本から消えてしまう勢いだ。 日本新聞協会は2022年12月後半、同年10月時点の新聞の発行部数を公表した。それによると、スポーツ紙を除く一般紙の総発行部数は、前年に比べて約196万部(6.4%)減少の2869万4915部だった。10年前の2012年は約4372万部だったが、年々減少が続き、当時の3分の2以下の規模まで落ち込んだ。 急速な新聞離れについて、全国紙のビジネス部門で働く新聞社員は「想像通りの結果で、数年前から分かっていたことだ」と認める。また、新聞記者出身のネットメディア編集者は「紙の新聞を読んでいる
トランプ政権下のアメリカ社会で新たな現象が起きています。社会主義に傾倒する若者が増えているのです。若者を対象にした世論調査では「社会主義に好意的」と答えた人は51%にのぼり、資本主義の45%を上回りました。民主主義や資本主義の象徴とも言われてきたアメリカで、今、何が起きているのか。「ソーシャリズム=社会主義」に希望を見いだす若者たちのことばに耳を傾けました。(ワシントン支局記者 西河篤俊) 南部ジョージア州アトランタ。コカ・コーラ社が本社を置くことでも知られるこのまちの中心部で、全米最大の社会主義団体の2年に1度の全米集会が行われていました。 その団体の名は、 「DSA=Democratic Socialists of America」(アメリカ民主的社会主義者) 参加しているのは、社会主義を普及させる活動を全米各地で進めているメンバー1000人余り。会場で目立っていたのが若者の姿です。
駐韓米大使、レーダー照射の韓国を“叱責”か 従北の文政権に米不信感… 専門家「二度とやるな、とクギ刺したか」 ドナルド・トランプ米政権が、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権への叱責・指導に乗り出したのか-。ハリー・ハリス駐韓米国大使は28日、韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相と、康京和(カン・ギョンファ)外相と相次いで面会した。この席で、韓国駆逐艦による海上自衛隊P1哨戒機への危険なレーダー照射問題なども議題となったとみられているのだ。日米両政府は昨年来、一連の情報を共有している。トランプ政権は以前から、「従北」の文政権への不信感を強めており、今後も韓国の非常識行為が続けば、厳しい対応に踏み出すことも予想される。 「ハリス大使は、鄭氏(国防相)と、さまざまな懸案について議論したものと承知している」 聯合ニュースは28日、注目会談に関する韓国国防省関係者の話をこう伝えた。約1時間20分
ベルギー・ブリュッセルで行われた北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議に臨むドナルド・トランプ米大統領(2018年7月12日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / Brendan Smialowski〔AFPBB News〕 西欧訪問やロシアのプーチン大統領との会談を終えた米国のドナルド・トランプ大統領が米国主要メディアから酷評を浴びている。政界でも民主党側はもちろん共和党の一部からも批判が起きた。 だが、その一方で米国民一般のトランプ大統領支持は5割に近い水準を保ち、共和党支持者の間では一段と高くなっている。激しく糾弾されるトランプ大統領と、支持層を堅く保つトランプ大統領と、まるで2人の人物が存在するかのようだ。 根拠が薄弱な米国メディアのトランプ評 欧州を訪問し、ロシアのプーチン大統領と会談したトランプ大統領の言動に対して、米国のメディアや民主党系識者たちからは以下のような非難
安倍政権は、このまま北朝鮮の脅威を理由に、防衛力強化を推し進めるつもりなのか。 政府が2023年度の運用開始をめざす陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」もその一つだ。北朝鮮の弾道ミサイルの迎撃を名目に、東西2カ所に配備を予定する。 だが朝鮮半島情勢の緊張は、先の米朝首脳会談を境に緩和の流れに入った。弾道ミサイルの脅威に対しては、自衛隊はすでに、イージス艦が発射する迎撃ミサイル「SM3」と、地対空誘導弾「PAC3」の二段構えの体制をとっている。 そのうえ陸上イージスを導入することが本当に妥当なのか。 先週、小野寺防衛相が配備候補地の山口、秋田両県を訪ねて理解を求めたが、地元からは疑問や不安の声があがった。レーダーが発する電磁波による影響などに加え、攻撃対象になるという懸念も示された。 小野寺氏は「北朝鮮の脅威はなにも変わっていない」と強調したが、この説明には疑問が残る。安全保
アメリカ軍の大型ヘリコプターが去年10月、沖縄県東村に緊急着陸して炎上した事故で、消火に当たった地元の消防が、現場での調査にアメリカ軍の同意が得られず「出火原因の特定には至っていない」とする報告書をまとめていたことがわかりました。 この事故をめぐっては、日米両政府が定めたガイドラインに基づき、消防が現場での調査を求めましたが、アメリカ軍の同意が得られず、できませんでした。 NHKは今回、事故について地元の消防がまとめた「火災調査書」を、情報公開請求で入手しました。文書では「飛行中に出火したものか、不時着時に出火したものかは、立ち入り規制により調査できなかった」としています。 また、牧草地の焼損面積も書かれておらず、焼けた牧草やその下の焦げた土までアメリカ軍が持ち去ったため、現場での調査に限界があったことを浮き彫りにしています。 さらに「出火原因の特定には至っていない」と記されていて、当時、
これが世界唯一の戦争被爆国である日本政府のとるべき態度か。米国の核軍拡に追従する姿勢からは、「核なき世界」をめざす意思の片鱗(へんりん)も見えない。 米トランプ政権が出した核政策の指針「核戦略見直し」に対する反応である。核廃絶の理想を捨て去った、この指針について河野外相は「高く評価する」とする談話を出した。 指針は、核を使う姿勢を強めて相手を抑止する発想に貫かれている。小型の核の開発で使いやすさを高め、核以外の攻撃にも核で応じる可能性を示した。 河野氏は「核抑止と核軍縮は相反するものではない」というが、指針の内容は明らかに核軍縮の流れに逆行している。 究極兵器を使うハードルを下げ、予測困難な要因で核戦争に陥ればどうなるか。4年前の外務省委託研究は、人口100万の現代都市で広島原爆級なら約27万人、水爆なら約83万人の死傷者が出ると推計している。 核の非人道性を身をもって知る国として、日本に
沖縄県内で起きた交通事故をめぐり、産経新聞が「米兵が日本人を救出した」と伝え、米兵の行為を報じなかったとして地元紙の沖縄タイムスと琉球新報を「報道機関を名乗る資格はない」と批判した。これに対し、2紙は米海兵隊や県警への取材をもとに、産経の事実確認は不十分と指摘。誤った情報に基づいて沖縄メディアを批判した可能性が高いと反論している。朝日新聞の取材に対し、県警や米海兵隊は、米兵が救助行為をした事実は「確認できていない」と回答した。 産経新聞はデジタル版「産経ニュース」で昨年12月9日、沖縄自動車道で同月1日に起きた車6台がからむ多重事故で「クラッシュした車から日本人を救助した在沖縄の米海兵隊曹長」が後続車にはねられ、意識不明の重体になったなどと伝える記事を配信した。こうした「真実」を報じない沖縄タイムスや琉球新報は「日本とその周辺地域の安全と安定のために日夜命がけで任務にあたる米軍への『敬意』
A southern California marine is fighting for his life after saving a life overseas.
車両6台の衝突事故が発生、北向け車線が通行止めとなった沖縄自動車道=2017年12月1日午前10時半ごろ、沖縄市知花 昨年12月1日に沖縄自動車道を走行中の米海兵隊曹長の男性が、意識不明の重体となった人身事故で、産経新聞が「曹長は日本人運転手を救出した後に事故に遭った」という内容の記事を掲載し、救出を報じない沖縄メディアを「報道機関を名乗る資格はない」などと批判した。しかし、米海兵隊は29日までに「(曹長は)救助行為はしていない」と本紙取材に回答し、県警も「救助の事実は確認されていない」としている。産経記事の内容は米軍から否定された格好だ。県警交通機動隊によると、産経新聞は事故後一度も同隊に取材していないという。産経新聞は事実確認が不十分なまま、誤った情報に基づいて沖縄メディアを批判した可能性が高い。産経新聞の高木桂一那覇支局長は「当時のしかるべき取材で得た情報に基づいて書いた」と答えた。
北朝鮮が最近、生物兵器の炭疽(たんそ)菌を大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載する実験を始めたと、ソウルの情報関係筋が明らかにした。米国も同様の情報を入手しており、18日に公表した「国家安全保障戦略」での「北朝鮮は核と生物化学兵器で米国を脅かしている」という記述につながったという。 北朝鮮はICBMの大気圏再突入時に発生する7千度以上の高温でも炭疽菌が死滅しないように、耐熱・耐圧装備などの実験を始めたという。一部には、こうした実験にすでに成功したとの未確認情報もある。 米国は以前から北朝鮮が炭疽菌を培養しているとの情報を入手しており、米政府元当局者によると、米軍は2004年ごろから在韓米軍兵士を対象に天然痘と炭疽菌のワクチン接種をしていた。11年5月には北朝鮮の生物兵器テロを想定した米韓合同図上演習も初めて実施した。 北朝鮮が炭疽菌のICBM搭…
トランプ米大統領は七日、日本訪問を終えました。今回の訪日で、安倍晋三首相は「(イバンカ大統領補佐官が設立に携わった基金に)五千万ドル(約五十七億円)の支援を行う」「米国からさらに(武器を)購入する」と述べました。トランプ政権との結びつきを強くする狙いがあるとみられますが、財政が厳しい中で財源はどう確保するのでしょうか。(白山泉) A そうとも言えません。基金は七月に世界銀行(世銀)内に設立された、途上国の女性起業家を支援するためのものです。日本を含めて十四カ国がすでに計三・四億ドルを拠出する方針で、外務省は七月の時点で公表していました。トランプ氏の訪日に当たって、安倍首相がアピールした形です。世銀は「イバンカ氏は基金の運営に関与しない」と説明しています。
ごみと土砂の分別作業が進む森友学園の小学校用地=大阪府豊中市で2017年3月1日午前9時5分2017年3月1日午前9時5分、米山淳撮影 大阪市の学校法人「森友学園」を巡る問題は、政界を巻き込んだスキャンダルに発展している。国内で連日メディアをにぎわせているこの問題について、海外メディアはどの点に関心を持ち、どう報じているのか。各国の在京特派員に聞いた。 右傾化の流れの一例 ニューヨーク・タイムズ紙東京特派員、ジョナサン・ソーブル氏 森友学園の問題は、日本の政治や社会の右傾化を象徴する一つの例だと見ている。憲法改正への意欲を示す安倍晋三氏の首相就任以来、日本の右傾化の動きに米国では関心が集まっており、森友問題もこの一環として捉えられている。 私のように日本を担当する特派員にとって、右傾化と経済動向の二つはしっかりと報道しなければいけないテーマだ。なので、最初にこの問題を知った時は土地取引の不
◇10~15年度 軍事応用の恐れ 米空軍が2010年度以降の6年間に、日本の大学研究者ら少なくとも延べ128人に総額8億円超の研究資金などを提供していたことが、毎日新聞の調査で分かった。また、10~16年度に京都大と大阪大の教授ら11人が米空軍と海軍から計約2億円の研究費を受けたことも、両大学への情報公開請求で判明した。 米軍からの資金受領に法的問題はないが、科学者の代表機関・日本学術会議は1967年、研究者や学会が米軍から資金提供を受けていたことをきっかけに、軍事研究を禁じる声明を出した。今回、資金受領が判明した教授らは「研究は平和目的で軍事研究には当たらない」と説明しているが、研究成果を米軍が軍事応用する可能性がある。 米空軍が毎日新聞に開示した資料によると、10~15年度(米会計年度)に日本国内の研究者延べ128人に研究費として約7億5000万円を提供していた。さらに国際会議の
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